• 同日、ネタニヤフ首相の連立政権の議員がクネセトに向かうのを阻止しようとするデモ参加者の動画がネットに投稿された。

エルサレム：イスラエル議会は20日、ネタニヤフ首相の宗教的民族主義政権が提唱し、大規模な抗議行動を引き起こした司法制度の改革を推進することを決議した。

野党は議会において「国家の魂のために戦う」と誓い、何万人ものイスラエル人が外の通りに集まり、反対意見を喧伝した。議員たちは、変更案が第一読会で承認されるまで、夜遅くまで議論した。

ネタニヤフ首相は予備投票の後、ツイッターに「素晴らしい夜、素晴らしい日だ」と書き込んだ。

クネセト（イスラエル国会）の120議席のうち64議席を獲得したネタニヤフ首相は、裁判官の選出における政府の影響力を強めることと、最高裁による法案の破棄に制限を設けるという、2つの改正案の承認を勝ち取る可能性が高いと見られていた。

世論調査では、イスラエル国民の多くが、批判者との対話のために改革を遅らせること、あるいは完全に棚上げすることを望んでいることが明らかになった。

シェケルの為替レートは対ドルで1％安となった。改革での対立による不安定さから、多くの経済学者やハイテク業界、銀行業界のリーダーがイスラエルからの投資家や資本の逃避を警告している。

しかし、連立政権の中心人物はこれを一蹴した。

「司法制度改革とイスラエル経済への打撃との間には何の関連性もない」と、クネセトの財務委員長で超正統派政党「ユダヤ・トーラ連合」のモシェ・ガフニ党首は述べた。「関連性を持たせようとする試みは、政治的なものだ」

野党議員らはガフニ氏の発言に抗議し、委員会を「茶番劇」と呼んだ。

同日、デモ参加者は、ネタニヤフ首相の連立政権の議員がクネセトに向かうのを阻止しようとする動画をネットに投稿した。

警察によると、デモ隊がいくつかの道路を封鎖した後、8人が治安紊乱行為で逮捕され、交通が迂回された。

「民主主義における基本的な権利である投票を選挙で選ばれた代議員に対し認めないというなら、民主主義について語るデモ参加者は、自ら民主主義の終焉をもたらすことになる」とネタニヤフ首相は声明で述べた。

政府は、この改革は代表権のない最高裁による政治への行き過ぎた介入をなくすためのものだとしている。

批判者によれば、汚職容疑で裁判中（自身は容疑否定）のネタニヤフ首相は、イスラエルの民主的な抑制と均衡のシステムを損ない、腐敗を助長し、外交的孤立をもたらす法改正を求めているのだという。

野党党首のヤイール・ラピード氏は、「国家の魂をかけた戦いにおいて」デモが行われるだろうとツイートした。

イスラエルの国家元首であるイツハク・ヘルツォグ大統領は、政府と野党に妥協案を協議するよう繰り返し求めている。しかし、双方は意欲を示す一方で、条件面では意見が分かれている。

ロイター