
ワシントン:ロシアは、軍事協力の一環として、イランに戦闘機を供与することを検討している。軍事協力は拡大しており、イランがロシアに供与している、ウクライナ侵攻に使うための武器の量は増え続けている。米国政府が24日、発表した。
米国家安全保障会議(NSC)のジョン・カービー戦略広報担当調整官は、イランが11月にロシアに弾薬や戦車用の砲弾を供与したという情報を米国は持っており、ロシアはその見返りとして防衛協力を申し出ていると述べた。
「ロシアはイランに、ミサイルや電子機器、防空システムなどに関する、前例のない防衛協力を打診している、と我々はみている。ロシアがイランに戦闘機を供与する可能性があるとみている」とカービー氏は記者団に話した。
イランは、議論を呼んでいる核開発計画の停止を目的とした西側諸国の制裁によって孤立を深めており、1年続いたウクライナ侵攻で武器不足に陥ったロシアに武器を供与した見返りとして、ロシアの助けを借りて軍備を強化しようとしている、とカービー氏は述べた。
As the war in Ukraine continues, the United States and allies and partners around the world stand strong with Ukraine — holding Russia accountable for its war of aggression.
— The White House (@WhiteHouse) February 24, 2023
Watch as National Security Council Coordinator for Strategic Communications, John Kirby explains: pic.twitter.com/awzlhnECww
「イランはまた、ロシアから追加の軍装備品を購入しようとしている。攻撃型ヘリ、レーダー、戦闘練習機などだ。イランは合計数十億ドル相当の軍装備品を得ようとしている」とカービー氏は述べた。
「我々はどう転ぶか懸念していたが、そうした懸念は確実に実現しつつある」と同氏は述べた。
イランはすでにドローン数百機や弾薬、戦車用の砲弾をロシアに供与しており、「イランはロシアの戦争への支援を拡大している」とカービー氏は述べた。
カービー氏の発言と時を同じくして、米国は、ロシアのウクライナ侵攻から1年となる24日、ウクライナへの20億ドル規模の軍事支援と、ロシアの戦争遂行能力を弱めることを目的とした新たな対露制裁を発表した。
(AFP、ロイターと共同)