ドバイ:アラブ首長国連邦(UAE)の宇宙飛行士であるスルタン・アル・ネヤディ氏(41)が7日、国際宇宙ステーション(ISS)からライブスピーチを行った。その中で、地球にいるシェイク・ムハンマド・ビン・ラーシド・アール・マクトゥーム副大統領兼ドバイ首長を含むUAEの指導者や同僚と会談を行い、ISSでの最初の日々について説明した。
2019年にISSに8日間滞在したハッザ・アル・マンスーリ氏に続き、宇宙探査を行った2人目のUAE国民となったアル・ネヤディ氏は、新たに到着したクルーがISS内の微小重力にうまく対応しており、また到着後のスケジュールはぎっしり詰まっていると語った。
「UAEが参加する実験はたくさんありますよ」と、同氏は伝えた。
「また我々は、UAEから持ち込む実験も複数用意しています。それらはUAEによって実施され、UAEという国の痕跡が残ることになります。そして、我々自身がそうした実験の対象となることもあります。『微小重力内の宇宙飛行士』といったテーマにおいてです」
アル・ネヤディ氏は、技術的な問題により打ち上げが中断されていたスペースX社のファルコン9ロケットに乗って、今月3日にISSに到着した。今後、ISSに6ヶ月間滞在し、NASAやUAEの大学を含む19の機関により行われている200以上の実験に加わる予定だ。
アル・ネヤディ氏のミッションは、イスラム教徒が夜明けから日没まで断食を行う「ラマダーン」の時期と重なることになる。
「私は、旅行者という立場によって、断食を免れることができます。強制的なものではないのです」と、アル・ネヤディ氏は記者会見の中で、断食が免除される理由を明かした。
「実際問題、体調が良くない場合にも断食は強制されません」と同氏は語った。
「ですからその点において、ミッションを危機にさらしたり、クルーが危険な状態になったりしないよう、我々は十分な食事を取ることを許可されています」
「まだ公表したりお見せしたりはしていませんが、我々は確実に、さまざまなことを既に行っています。機内では、UAEの食べ物をシェアしたいとも考えています。私が大好きなのはデーツです。デーツを持っていって、特にラマダーンの時期に、できれば皆さんにも食べてもらいたいです」と、アル・ネヤディ氏は述べた。