
ダマスカス:今週のイスラエルによる空爆で滑走路に被害を受け閉鎖されていたシリアのアレッポ空港が10日に再開した。当局者が伝えた。同空港は2月の大地震後に救援フライトの主要ルートとなっていた。
運輸省によると、7日の空爆による被害のために援助物資の輸送と全てのフライトがラタキア空港とダマスカス空港に振り向けられていた。
同省の職員であるスレイマン・ハリル氏は10日、「同空港は今朝8時(GMT5時)から稼働している(…)被害は全て修復した」と発表した。
しかし、ある空港関係者が(メディアに話す許可を与えられていないという理由で匿名を条件に)語ったところでは、「今日はアレッポ空港に着陸する民間航空機はスケジュールされていない」という。
イギリスを拠点とする戦争監視組織「シリア人権監視団」によると、シリア第2の都市アレッポにあるこの空港に対するイスラエル軍機による空爆で3人が死亡した。
シリアとトルコを襲った地震は5万人以上の死者を出した。ハリル氏による当時の発表によると、イスラエルによる空爆以前は、地震発生を受けて救援物資を載せた援助フライトが80便以上アレッポ空港に着陸していた。
エル・モスタファ・ベンラムリ国連シリア担当常駐人道調整官は8日の声明の中で、同空港の閉鎖について「深く懸念」していると述べた。
さらに次のように続けた。「この閉鎖による影響は人道アクセスを妨げており、数百万人の地震被災者に甚だしい人道的影響を与える可能性がある」
7日のイスラエルによる空爆は、マグニチュード7.8の地震がシリアとトルコを襲って以降では2回目の空爆だった。
シリア人権監視団によると、イスラエルが2月19日にダマスカスの国家安全保障機関がある地区で実施した空爆では15人が死亡した。
イスラエルは近年、アレッポ空港とダマスカス空港を複数回にわたって攻撃しているが、シリアに対する個々の攻撃に関してコメントすることはめったにない。
しかしイスラエルは、宿敵でありシリア体制の同盟国であるイランがシリアでのプレゼンスを固めるのを阻止するためにシリアに対する空爆を継続すると宣言している。
2011年にシリア内戦が勃発して以降、イスラエルはこの北の隣国に対し、政府軍、およびイランを後ろ盾とするその同盟勢力やヒズボラを標的とした空爆を数百回にわたって実施してきた。
AFP