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レバノンはまもなく大統領を選出する、と当局者が米国ディアスポラグループに伝える

ドル相場は、今週初めに92,000レバノン・ポンドに達した。(ロイター/ファイル)
ドル相場は、今週初めに92,000レバノン・ポンドに達した。(ロイター/ファイル)
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14 Mar 2023 02:03:09 GMT9
14 Mar 2023 02:03:09 GMT9
  • レバノン国民は、5カ月間にわたる大統領不在の中、危機に次ぐ危機に直面している

ナジャ・フーサリ

ベイルート:レバノン政府当局者は3月13日月曜日、同国が新しい指導者を選出することにより、大統領の不在と政治の行き詰まりをまもなく解消できる可能性を示唆した。

アメリカン・タスクフォース・フォー・レバノン(ATFL)のエドワード・ガブリエル委員長は、ナビーフ・ビッリー国会議長との会談後、議長から「大統領選出のためのセッションがまもなく開催される」と伝えられたと述べた。

ATFLはレバノンの血を受け継ぐ著名なアメリカ人で構成されるNGOで、アメリカとレバノンの関係強化のために活動している。

一方、ナジーブ・ミカティ首相兼大統領代行は、マロン派のベチャラ・アル・ラヒ総主教との会談後、「レバノンの救済は目前であり、大統領を選出すべきであり、それが救済への扉となります」と語った。

レバノン国民は、5カ月間にわたる大統領不在の中、危機に次ぐ危機に直面している。さらに、レバノン議会は大統領選出前に法案を通すことができず、内閣も暫定という立場で、何も決定できない。

今週初め、ドル相場は92,000レバノン・ポンドに達し、銀行は、預金引き出し制限の措置の停止を約束したにもかかわらず、自社に対して下された司法判断に抗議するため、再び営業停止することになりそうだ。

ATFLは同組織の委員長を通じ、「大統領を選出し、特に電力に関して必要な改革を実行する必要がある」と呼びかけた。ガブリエル委員長は、「ATFLは、2022年末までに大統領を選出するというビッリー氏の以前の約束を念押ししましたが、これは実現しませんでした」と述べた。

ガブリエル委員長は、サウジアラビアとイランの合意についてベリ氏との協議を否定した。

ワリード・ブハリ駐レバノン・サウジアラビア大使も13日月曜日、ビッリー氏を訪ねた。同大使は、ビッリー氏が「バランスの取れたレトリックを求め、現段階では、これまで以上に思いやりのあるレトリックと善意の永続的な賭けに頼らざるを得ないと述べた」と語った。

サウジアラビアとイランの新たな合意について、レバノンの各政党はさまざまな意見を表明した。ヒズボラは、一部の幹部による声明を通じて、候補者スレイマン・フランジェ氏の選出が重要であるとみなし、この合意は「大統領候補の勝利である」とした。

一方、ヒズボラに反対する政派は次のような声明を発表した。「レバノン人の問題に言及せず、他国の問題に不干渉を定めた協定を利用するのは時期尚早です」

また、反対陣営は、「レバノンにはサウジアラビアとイランの和解ではなく、レバノン人の和解が必要です」と発言したサウジアラビアのファイサル・ビン・ファルハーン外相の発言にも言及した。

バチカンを訪問中のミカティ首相は、8日水曜日にアル・ラヒ総大司教との非公開の会談で、大統領選の問題について、また現在進行中の政治的対立の意味について話し合った。会談後、ミカティ首相は次のように述べた。「できるだけ早く大統領を選出し、公共事業と憲法上の機関の機能を管理する必要性について、意見の一致が得られています」

また、ミカティ首相は次のように付け加えた。「国会が本来の役割を果たし、完全な立憲主義の内閣の成立に道を開くような政治的解決に至らなければ、危機は解決できません」

民主集会党のマルワン・ハマデ議員は、ミカティ首相をはじめとした、レバノン政府関係者が表明している楽観主義の度合いに驚いていた。同議員は次のように問いかけた。「ミカティ首相が言っているのはどんな救済なのでしょうか。ドル相場が10万レバノン・ポンドになったことなのでしょうか、国有部門の劣化のことなのでしょうか」

また、ハマデ氏は次のように付け加えた。「大統領選の問題には新たな進展はなく、この点でもスタンスは変わっていない。アラブおよび国際的なスタンスは、内部のすべての構成員と国際社会から受け入れられ、レバノンの主権と制度的機能を回復でき独立していて、誰もが歓迎することができるような、大統領を選出することを求めています」

自由愛国運動のジブラーン・バシール代表は先週、シリアの実業家を含むレバノン国籍を要求する人々の帰化に関する法令に署名しなかったとして、ミカティ首相を激しく批判した。ミカティ首相は批判に対し、「できるだけ早く大統領を選出すること」を求めた。

大ムフティーのシェイク・アブデル・ラティフ・デリアン師が率いるレバノンのムフティー評議会は月曜日にダール・エル・ファトワで「憲法とターイフ合意に規定された共存を支持し、アラブ諸国との友愛関係のルールを遵守し、アラブ諸国との共通の利益を守る」と発表した。

評議会は、「大統領の不在が続くことは、レバノンを無用なリスクにさらすことになる」と警鐘を鳴らした。

評議会はまた、「首相の地位を狙った攻撃が繰り返され、特権を口実にした新たな争いにつながっている」と非難した。

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