
モハメッド・ナジブ
ラマッラー:1月にヘルツリーヤのSayedna Aliモスクに火炎ビンを投げ込んだとして、テルアビブの2人の少年が逮捕された。
イスラエルの治安を担う総保安庁は17日、リアド・オハナ(19歳)と16歳の少年(匿名)がテロ行為や放火、テロ目的での武器使用などの複数の容疑で起訴されたと発表した。
2人は当初、アラブ市民の私刑を計画していたが、「その計画を中止し、モスクを襲撃することにした」のだという。
同庁は、2月に入植者がフワラ村を襲撃した事件を受けて国家主義が高まっており、「国家の安全を脅かしている」と声明で述べている。
「総保安庁の調査において、2人の容疑者が犯罪に関与していることが明らかとなり、集められた証拠から、モスクへの放火が国家主義を動機としていることが示された」
少年たちは、テルアビブにあるモスクを調べた後、ヘルツリーヤ付近の廃村ハラムにあるモスクを標的とすることに決めたという。
検察が裁判所に提出した逮捕請求によると、2人の容疑者は「モスクの放火計画を実行するために火炎ビン」を製造したとされる。
「被告の計画が完全に実行されてモスクが燃えていれば、イスラエル社会で暴力が激しく高まっていただろう」と総保安庁は述べている。
政治アナリストのジャラル・バンナ氏は、イスラエルのイタマル・ベングビール国家安全保障相とベザレル・スモトリッチ財務相の発言によってユダヤ人の過激派が勢いづき、アラブ人に対するテロ攻撃を仕掛けている、とアラブニュースに語った。
「アラブ人に対する復讐を正当化することにつながっており、過激主義者が主導するイスラエル政府の方針の1つになっている」と同氏は語る。
イスラエル議会のタカ派議員は16日、フワラ村のパレスチナ人の家や車に2月26日に火を放ったユダヤ人過激派の釈放を求める請願書をヨアフ・ガラント国防相に提出したが、バンナ氏はそれに言及した。
これからのラマダンの季節にイスラエル系アラブ人は報復の恐怖の中で暮らすことになる、と同氏は言う。
イスラエルの元国会議員でアラブ人のユセフ・ジャバリン氏は、国家安全保障相と財務相の反アラブ発言でユダヤの過激派が勢いづき、大手を振ってテロ行為を行っている、とアラブニュースに語った。
「車や木への放火、聖地の襲撃、暴行事件など、ユダヤ人過激派によるアラブ人へのテロ犯罪はいくらでもある。しかし当局は実行者を逮捕せず、裁判にかけることもない」