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イエメン政府とフーシ派、数百人の拘留者の釈放に合意

フーシ派とイエメン政府が行った拘留者交換で釈放された親族を迎えるイエメン人たち。(AFP / 資料写真)
フーシ派とイエメン政府が行った拘留者交換で釈放された親族を迎えるイエメン人たち。(AFP / 資料写真)
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21 Mar 2023 05:03:22 GMT9
21 Mar 2023 05:03:22 GMT9
  • ハンス・グルンドベルグ国連特使は、拘留者交換はイエメンにおいて事態がようやく正常化しつつあると楽観視できるもう1つの理由だと述べた
  • 最近のサウジアラビアとイランの外交関係正常化の後、紛争解決への一層強固な意思を感じるとグルンドベルグ国連特使は付け加えた

エファレム・ コッセイフィ

ニューヨーク市:ジュネーブで行われた10日間の協議に続いて、イエメン政府とフーシ派が月曜日に887人の拘留者の釈放に合意したと、国連と赤十字国際委員会が発表した。

イエメン政府とフーシ派は、また、双方の代表者が互いの拘留施設を訪れ被拘留者全員と面会出来るようにすること、そして、追加の拘留者交換について5月に再び協議することにも合意していると、国連と赤十字国際委員会は付け加えた。

ハンス・グルンドベルグ国連イエメン特使は、この取り決めが、8年以上にわたってイエメンを荒廃させ世界最大級の人道危機を引き起こした紛争の解決に向けて、事態が「正常化」しつつあると確信できるもう1つの理由だと述べた。

「何百ものイエメンの家族にとって、今日は良い日になります」と、グルンドベルグ国連特使は語った。

「残念ながら、もっと多くて然るべき良い日々がイエメンにはなかなか訪れません。それ故に、私は、今回の協議を成功に導いた関係者全員を心から祝福いたします。今日、イエメンの何百もの家族が愛する人との再会を楽しみに出来るようになったのです」

「とはいえ、両陣営が拘留者交換合意を確言したということは、互いへの約束というだけではなく、あまりにも長期にわたって愛しい人々との別離の苦痛を抱えて生活してきた何千ものイエメンの家族との誓約でもあるのだということを忘れてはいけません」

グルンドブルグ国連特使は、サウジアラビアとイランの3月10日の外交関係正常化の発表に言及し、「イエメンの紛争の解決のために、前向きの方向に関与していこうという意欲」が現在生れつつあると感じていると付け加えた。

先週の国連安保理の会合で、グルンドブルグ国連特使はサウジアラビアとイランの合意を歓迎し、中東地域は、現在、イエメンの長期間の内紛を終結させるための協議の「範囲と深度の段階的変化」に立ち会っているのだと述べた。

グルンドベルグ国連特使は、それと同時に、紛争の当事者全員に対して、この「地域外交における新たな気運」が提供する機会を掴み、「より平和な未来への決定的な一歩」を踏み出すよう呼びかけた。

「8年間の紛争によってイエメン人たちが受けた壊滅的な被害からイエメンが回復するには、紛争の包括的で持続可能な終結が必要です」と、月曜日にグルンドベルグ国連特使は述べた。

フーシ派の拘留者問題委員会の代表者であるアブデル・カデル・アル・ムルタダ氏と同組織の交渉責任者であるモハメド・アブドゥルサラーム氏がツイッターに投稿したメッセージによると、フーシ派は15人のサウジアラビア人と3人のスーダン人を含む181人の拘留者をイエメン政府に拘留されている706人との交換で釈放することに同意したという。拘留者交換は3週間以内に行われると、フーシ派の2人は付け加えた。

「この合意は、希望の表れであり、人間性の表れです。そして、紛争の当事者たち全員が進む道を示しているのです」と、赤十字国際委員会の中東地域責任者のファブリツィオ・カルボニ氏は述べた。

カルボニ氏は、月曜日の合意発表時、両陣営の代表者らの間に座っていた。

スイスの首都であるベルンの近くで行われた今回の協議は、国連が仲介したストックホルム合意に基づく一連の協議の中で最新のもので、これまでに2020年と2022年に拘留者の釈放に至っている。

グルンドベルグ国連特使は、協議を主催したスイス政府と監督委員会の会合を複数回主催したヨルダン政府に謝意を表した。

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