
エルサレム:パレスチナの刑務所に拘留されている批判者や反対派を代弁している法的擁護団体は14日、パレスチナ自治政府が同団体の登録を拒否していることを明らかにした。自治政府のこの動きは、占領下のヨルダン川西岸地区の市民社会を抑圧するためのまた新たな試みだとして非難されている。
「ロイヤーズ・フォー・ジャスティス」というこの団体は、適切に登録されなければ資金へのアクセスを失って閉鎖を余儀なくされる可能性がある。モハナド・カラジェ代表によると、同団体は「民間企業」として登録されているにもかかわらず非営利活動に従事し外国からの援助を受け入れたことで法律に違反したと告げられた。
ロイヤーズ・フォー・ジャスティスは民間企業として長年問題なく活動してきたにもかかわらず、パレスチナ治安当局は登録の更新を拒否したという。
ニューヨークを拠点とする監視団体「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」は13日、パレスチナ自治政府の官僚的な説明について、拷問被害者を代弁するとともに、反対意見を抑圧するための自治政府による批判者の恣意的な逮捕を記録する活動を支援している団体に対する事実上の攻撃だと述べた。
ヒューマン・ライツ・ウォッチは次のように述べた。「パレスチナ自治政府が自分たちの不正行為に焦点を当てた団体の活動を阻止する限り、パレスチナの市民社会とパレスチナ人の権利を守ろうという彼らの呼びかけは虚ろに響き続けるだろう」
パレスチナ自治政府が自分たちの不正行為に焦点を当てた団体の活動を阻止する限り、パレスチナの市民社会とパレスチナ人の権利を守ろうという彼らの呼びかけは虚ろに響き続けるだろう
ヒューマン・ライツ・ウォッチ
パレスチナ治安当局の報道官は今のところコメントの要請に応じていない。
カラジェ代表は、自治政府の動きはますます独裁的になりつつある支配の兆候であり、ヨルダン川西岸地区における不正行為と闘っている団体に対する警告であると非難した。また、ロイヤーズ・フォー・ジャスティスはこの決定に抗議するとした。
同代表は次のように述べた。「これは非常に危険な措置であり、市民社会を、そしてパレスチナで活動しようとしている人権団体を支配しようとする試みだ」
「我々の活動が理由であることは疑いない」
パレスチナ人を国家樹立に向け導く暫定政権として30年近く前に設立されたパレスチナ自治政府だが、和平交渉が10年以上凍結されている中で正統性の危機に直面していると専門家は指摘する。パレスチナ人の多くは、88歳のマフムード・アッバース大統領が率いる自治政府はイスラエルとの協力のための手段だと冷ややかに見ている。
アッバース大統領の任期は当初4年間のはずだったが、今や就任から19年目になる。
先月、パレスチナの有名な世論調査専門家であるハリル・シカキ氏による調査で、自治政府の崩壊が自分たちの利益になると考えるパレスチナ人が初めて過半数(52%)となった。
AP