
ガザ:12日、武装勢力がガザ地区からロケット弾を発射した後、イスラエル軍はガザ地区にさらなる攻撃を仕掛けた。戦闘開始から4日目、数十人のパレスチナ人と1人のイスラエル人が死亡した。
国境を超えた戦闘行為が今回数ヶ月ぶりに激化したことにより、エジプトが停戦の努力を先導しており、今週初めの対談は失敗したが、停戦が間近に迫っているのではないかという期待が高まっている。
ガザ地区南部のラファにいるガザ住民は12日に3度の空爆を目撃したとAFPに語った。イスラエル軍は、武装勢力イスラム聖戦の「軍事基地と隠されたロケットランチャー」に向けて攻撃したと発表している。
11日夕方に人口密度の高いガザ地区からイスラエル側へロケット弾による集中砲火がなされ、中心街のレホボトで市民が1名死亡したことを受け、今回の攻撃は行われた。
ガザの保健省によると、少なくともパレスチナ人31人が死亡しており、その中には武装組織の高官5人と複数の市民、そして子どもが含まれていた。
イスラム組織ハマスによって支配されている沿岸の占領地ガザでの日常は、大部分が行き詰まりを迎えている一方で、イスラエルはガザ近くの市民に対し、防空ごうの近くにいるよう伝えている。
イスラム聖戦の情報筋がAFPに語ったところでは、エジプト政府が作成した協定が組織の指導部に回覧されたとのことで、停戦が近いかもしれないという用心深い楽観主義がある。
「イスラエルはガザやヨルダン川西岸地区での暗殺阻止に専念しなければなりません」と、停戦に向けた組織の大事な条件について詳細を述べながら、イスラム聖戦の2人目の情報筋は言った。
イスラエルがイスラム聖戦の幹部3人を殺害し、続く攻撃によりさらに幹部2人を殺害するという暴力事件が9日に発生した。
ガザでは90人以上が負傷し、イスラエルのマーゲン·ダビド公社緊急サービスでは、ロケット発射により、破片やガラスが当たったり爆傷を負ったりした5人を治療した。
欧州連合は11日、「即時の包括的な停戦」を要求し、米国は「暴力事件を確実に減らすため(の手段を)取ること」を主張した。
欧州連合と米国は共に、イスラム聖戦とハマスをテロ組織としてブラックリストに載せている。
イスラエル軍によると、今週はイスラム聖戦の標的170ヶ所を攻撃し、一方のガザからは約866発のロケット弾が発射されたという。
発射されたロケット弾のうち4分の1がガザ内部に落下し、3人の子どもを含む4人が死亡したというイスラエルによる非難があったが、イスラム聖戦とハマスはAFPの取材に応じなかった。
イスラム聖戦とイスラエルとの間での戦闘により3日間で49人のガザ住民が死亡した8月以来、今週の激化は最悪のものだった。
国連によると、死者のうち少なくとも19人が子どもだったとのことで、ロケット弾によりイスラエルでは3人が負傷した。
その紛争の後、ハマスがガザを支配した2007年以降には、イスラエルとハマスとの間で複数の戦争が展開された。
それ以来実施されてきたイスラエルによる封鎖により、230万人の住民はガザを離れられなくなり、貧困と失業が蔓延ることとなった。
AFP