
北京:中国は18日、キーウでの今週の話し合いの最中に、自国の特使がウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領と面会したと発表した。
中国外務省の汪文斌報道官は、ウクライナの外相をはじめとする政府高官と李輝特使が話し合っている最中に大統領との面会が実現したと述べた。
報道官は定例会見において、「この危機の打開策はない。すべての関係者が好ましい状況をつくり出し、政治的解決のために相互の信頼を築くべきだ」と記者団に語った。
今回の訪問の前に、ゼレンスキー大統領と中国の習近平主席は電話会談を行っている。
ウクライナ外務省は、自国のドミトロ・クレバ外相と李特使が2日間にわたって「ロシアの侵攻を止める方法」について議論したと声明で述べた。
元駐露大使の李氏に対し、外相は「ウクライナの主権と領土保全の尊重に基づいて、安定や公正な正義を取り戻すという原則について」説明した。
声明によると、外相は、領土喪失や「紛争凍結」を伴ういかなる案も受け入れないとのウクライナ政府の立場をあらためて伝えたという。
習政権は中立の立場を表明し、15か月続いている紛争を仲介したいとしているが、ロシアへの政治的・経済的支援を続けている。
中国はロシア政府を、米国が世界情勢を支配する体制に外交的・軍事的に対抗するためのパートナーとして見ている。中国政府はウクライナ侵攻に対する非難を避けており、国連安保理常任理事国の立場を利用して、ロシアへの外交的な攻撃をそらしている。
中国政府は2月に和平案を公表した。だが、ウクライナ側に立っている国々は概ねその案を却下し、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が軍隊を撤退させるべきだと主張した。ゼレンスキー大統領自身の10項目のプランには、ロシアによる戦争犯罪を裁くための法廷も含まれている。
中国外務省は李氏がポーランドやフランス、ドイツも歴訪すると述べたが、詳細な予定には触れなかった。
政治アナリストたちは、ウクライナもロシアも戦闘中止の準備を整えておらず、和平案の望みは薄いと見ている。
アフリカの国々も、ウクライナの戦争を巡って和平活動を繰り広げている。