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安保理がスーダンでの戦闘を非難、停戦合意の順守を当事者に呼び掛ける

安保理メンバーは、人道支援の提供を可能にするために即時停戦の必要性を強調した。(国連写真)
安保理メンバーは、人道支援の提供を可能にするために即時停戦の必要性を強調した。(国連写真)
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03 Jun 2023 06:06:43 GMT9
03 Jun 2023 06:06:43 GMT9
  • 安保理メンバーはブルハン氏とダガロ氏にジェッダ宣言とアフリカ連合のロードマップを尊重するよう要請
  • 6週間にわたる戦闘でスーダン人700人以上が死亡、数千人が負傷

エファレム・ コッセイフィ

ニューヨーク:国連安全保障理事会は6月2日、スーダンでスーダン国軍と急速支援部隊(RSF)の間で戦闘が続いていることに懸念を表明し、民間人、国連スタッフ、人道支援活動家への攻撃、医療従事者や医療施設に対する攻撃、および人道支援物資の略奪を非難した。

2日夜、スーダンに関する会合後に発表された声明の中で、安保理メンバーは紛争当事者に対し、国際法と国連原則に従って、人道支援関係者のスーダン全土での安全かつ妨げのない活動を認めるよう求めた。

国連によると、先月スーダンで紛争が勃発して以来、少なくとも730人が死亡、5,500人が負傷している。実際の犠牲者数はこれをはるかに上回る可能性がある。

首都ハルツームをはじめ、中部ダルフール州ザリンゲイ、北ダルフール州エル=ファーシル、エル=オベイドなど、スーダン各地で、アブドゥルファッターフ・アル・ブルハン将軍が率いるスーダン国軍(SAF)と、モハメド・ハムダン・ダガロ将軍が率いる準軍事組織の即応支援部隊(RSF)との間で戦闘が続いている。

安保理メンバーは、人道支援の提供を可能にするための即時停戦の必要性および恒久的な停戦合意の取り付け、さらに「スーダンにおける永続的、包括的、民主的な政治的解決に向けたプロセスの再開」の必要性を強調した。

声明では、安保理は国連スーダン統合移行支援ミッション(UNITAMS)を支持することを再確認し、戦争で荒廃したスーダンへのその関与継続を促している。

アブドゥルファッターフ・アル・ブルハン将軍は、スーダン特別代表兼UNITAMSの責任者を務める国連特使フォルカー・ペルテス氏の解任を要請していたが、アントニオ・グテーレス国連事務総長は5月31日、その要請を拒否した。グテーレス氏は、UNITAMSの運命について最終決定権は安保理にあると述べた。

世界の平和と安全の維持を任務とし、15カ国で構成される安保理は、「国際連携の強化と継続的な協力」の必要性を強調し、スーダン紛争に対処するためのメカニズムを確立しようとするアフリカ連合(AU)の取り組みに対する支持を改めて表明した。

また、実行可能な和平プロセスとスーダンの民主化への移行再開に向けた国連とアラブ連盟の取り組みも歓迎した。さらに、これらの目標に向けたAUロードマップも支持した。

安保理は今回の声明で、5月11日にサウジアラビアのジェッダでSAFとRSFが「スーダン民間人保護の約束」(「ジェッダ宣言」)に署名したことを歓迎し、両当事者にその条項を履行するよう求めた。

また、2020年ジュバ和平協定は「すべての署名者に対して引き続き拘束力を持ち、特にダルフールでの恒久停戦に関する条項は完全に履行されなければならない」とし、安保理メンバーは同協定への国際的な支持を促した。

声明は最後に、安全保障理事会が「国連憲章と善隣友好、不干渉及び地域協力の諸原則に従って、スーダン共和国の主権、統一、独立および領土保全を約束」することを再確認して締めくくられている。

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