
エルサレム:イスラエルは6月4日、エジプト国境で3名の兵士が死亡した事件の調査を行うとともに、3名の葬儀を行う予定であると発表した。
イスラエル軍の主張によると、6月3日、越境してきた「エジプト人警官」がイスラエル兵3名を殺害した。国境での事件としては滅多にないことである。
6月4日の閣議冒頭で、ベンヤミン・ネタニヤフ首相は、エジプトに「明確なメッセージ」を発したと述べた。
同氏によると、「共同で徹底した調査を行う予定である。これは両国が長年にわたり守ってきた安全のための重要な協力関係の一環として行うものだ」とのことである。
エジプト軍は、同国治安部隊の1名が「麻薬取引人を追って」国境を超えたところ、「銃撃戦となり、イスラエル側3名が死亡し」本人も死亡したと述べた。
イスラエル軍によると、イスラエル兵のうち2名の遺体が6月3日朝に、ネゲヴ砂漠のミツペ・ラモンの町に近いハリフ基地に隣接した国境警備所で発見された。
2名は、リア・ベン・ヌン(19)とオリ・イツァーク・イルツ(20)と判明した。
この遺体発見をきっかけに捜索が行なわれ、その過程で3人目の兵士オハド・ダハン(20)とエジプト人1名が死亡し、後者は警官であることをイスラエル軍が確認した。
さらに軍からの情報として、もう1名のイスラエル軍下士官が軽傷を負い、病院に搬送された。
軍によると、3名の兵士は6月4日午後にそれぞれの故郷で埋葬される。
6月4日、イスラエルのメディアは、銃撃に関する疑問、特に侵入者がどうやって国境を隔てる数メートルの高さの柵を超えられたのかという疑問を呈した。
ネタニヤフ氏は6月3日に「徹底した調査」を約束し、政府要人たちはエジプトとの協力の重要性を強調した。
ネタニヤフ氏の首席参謀であるヘルツル・ハレビ氏は、軍は「エジプト軍と協力して…徹底した調査を」行っていると述べた。
ヨアフ・ガラント国防相は、エジプトのムハンマド・ザキ国防相と電話会談した後、「両国の関係の重要性」を強調した。
一方ザキ氏も、エジプト軍の広報官によると、「将来このような事件が起きないために必要な手立てを講ずるための協力」を強く主張した。
エジプトは1978年のキャンプデビッド合意の後、イスラエルと和解した最初のアラブ国家である。しかし、エジプト国民の間では国交正常化への反対が広く残っている。
両国の国境はおおむね平穏だが、密輸を行なおうとする者は絶えない。
ここ数年、密輸者とイスラエルの国境警備兵の間での銃撃戦が何度かあった。
2014年には、麻薬の密輸を試みた者たちが対戦車砲をシナイ側から発砲し、巡回中のイスラエル兵2名が負傷したが、犯人はまだ特定されていない。
AFP