
アル・ムッカラー:イエメン政府の交渉担当者は、フーシ派民兵が拘束中の政治家ムハンマド・カータン氏の居場所を公表し、家族や政府関係者が同氏を訪問することを許可するまで、捕虜交換をめぐって国連が仲介するフーシ派との今後の交渉をボイコットすると発表した。
ツイッターに投稿されたメッセージの中で、会談に関与した政府代表団の代表ハディ・ヘイグ氏は次のように述べた。「我々の立場は明確だ。この訪問が実行されるまでは参加しない。(国連)特使の事務所が圧力をかけて、この件を進めることを願っている」
イエメンの著名な政治家カータン氏はフーシ派によって8年前に強制失踪させられた。フーシ派は、国連安全保障理事会、地元および国際的な人権団体、同氏の家族による再三の釈放要求を無視している。
フーシ派が親族の訪問や所在の公表を躊躇していることから、同氏が拘束中に死亡した可能性があるという懸念が高まっている。
イエメン政府とフーシ派は、3月に実現した第1回の捕虜交換交渉において、900人以上の捕虜を交換し、マアリブとサヌアの刑務所への訪問を互いに認めることで合意した。両者は、さらに多くの捕虜釈放を交渉できると期待して、これらの訪問の後に2回目の交渉のため再び会談を行う予定だった。
しかし、フーシ派の刑務所を訪問する予定だった政府代表団のメンバーによると、代表団はカータン氏と面会する許可を得られなかった。その結果、政府代表団は訪問を中止し、フーシ派民兵との会談参加を中止した。
一方、フーシ派は、政府の「前提条件」のため、中央都市マリブにある国営の刑務所への代表団訪問を遅らせたと発表した。
政府代表団がフーシ派との会談を中断した背景には、国連のイエメン担当特使ハンス・グルンドベルグ氏が、国連が仲介した休戦を延長し、最終的には和平協定を締結するために紛争当事者を協議に参加させようとして、地域の首都間を移動し続けていることがある。
グルンドベルグ氏の事務所が発表したところによると、同氏は5日にマスカットに到着し、オマーンの当局者やフーシ派の交渉担当責任者モハメド・アブドゥル・サラーム氏と会談し、「進行中の和平努力を推進する方法を模索」している。
同特使は以前リヤドを訪問し、同じ目的で、サウジアラビアの駐イエメン大使ムハンマド・アル・ジャーベル氏、国連安全保障理事会の常任理事国5か国(米国、英国、フランス、ロシア、中国)の駐イエメン大使、イエメン大統領指導評議会のラシャド・アル・アリミ議長、その他の主要なイエメン当局者と会談した。
先週行なわれた中国国際電視台とのインタビューで、グルンドベルグ氏は、イエメンでの永続的な停戦は「近い将来に実現する可能性がある」が、多大な努力、紛争派閥からの譲歩、国際的な支援が必要になると述べた。
「それが可能だと信じているが、簡単に実現するとは言いたくない」と付け加えた。「そのレベルの合意に達するためには、当事者間での妥協がさらに必要とされる」
「現在、国連の調停努力を支援するために、さまざまなレベルで進行中の議論が行われている状況にある」