
ブリュッセル:欧州パレスチナ政治問題評議会は24日、国連人権高等弁務官のフォルカー・ターク氏が欧州議会で行った最近の2時間の講演の中で、イスラエルによってパレスチナ人が直面している人権侵害の事例を取りあげなかったことを指摘した。
「7月21日の議論では、ほとんどの人権侵害問題が注目されましたが、イスラエルによるパレスチナ人の人権に対する目に余る侵害については、議論から外されました」と同評議会は述べた。
「高等弁務官は、難民の権利を保護することについて長時間にわたる声明を発表しながら、1948年以来イスラエルが犯している継続的なナクバの結果として亡命を余儀なくされた500万人以上のパレスチナの人々の権利を無視しました」
「ターク氏は、世界中で迫害されているジャーナリストへの連帯を表明しました。ですが、占領軍によって2000年以降に殺害された50人のパレスチナ人ジャーナリストについては言及しませんでした」
クウェート通信社は、「パレスチナ人の苦しみの意図的な過小評価と、イスラエルが彼らに行っている人権侵害のごまかし」について、同評議会がターク氏に対し説明を求める文書を送ると述べたと報じた。
同評議会は、すべての活動家、外交官、政治家、人権擁護者、ジャーナリストに対し、パレスチナ人の権利を支持するために声をあげるように求め、また国連、西側諸国政府、欧州議会に対しては世界の人権について議論する際、イスラエルの政策がもたらしているパレスチナの人々の権利侵害と彼らの苦しみにも注意を向けるよう促した。