
テヘラン:今月4日、イランの首都郊外で発生した山火事により、政治犯を収容し厳重な警備を敷く刑務所で周囲に設置していた地雷が爆発したが、負傷者は確認されなかったと国営メディアが報じた。
イラン国営通信によると、爆発は正午ごろにテヘランの北郊にあるエヴィン刑務所で発生。被害や死傷者はなく、火災は消防隊によって消し止められた。
火災の原因は、同国で現在発生中の熱波であると伝えている。5日正午ごろにテヘラン市内で確認された気温は、摂氏約38度(華氏100度)だった。
地雷については過去にもイランのメディアが触れているが、それによると設置されているのは逃亡を阻止するための対人地雷だという。
昨年10月には、同刑務所内で火災が発生し、囚人数名の死傷者を出す事件が起きていた。当時インターネットに流れていた動画では、刑務所の敷地内で銃声や爆発音が聞こえた。
国営メディアは当時、一部の監房で囚人と刑務所職員の間に衝突があったと伝えており、当局は囚人の暴動によって火災が発生したと述べた。この事件は、警察に身柄を拘束されていた若い女性の死をきっかけに、全国各地で反政府デモが発生し、同国が混乱状態にある最中の出来事だった。
AP