
リヤド:アラブ連盟の立法府であるアラブ議会は26日、デンマーク政府が国内における聖典冒涜を犯罪とする決定を下したことを歓迎した。
デンマークの中道右派政権によるこの法案の導入は、少数の反イスラム活動家がコーランを公然と冒涜する事件が最近相次いだことでイスラム諸国において怒りのデモが起こっていることを受けたものだ。
アラブ議会のアデル・ビン・アブドゥル・ラフマン・アル・アスーミ議長は、X(旧ツイッター)に投稿した声明の中で、最近デンマークで起こったコーラン焼却のような悪質な犯罪の減少に向けて今回の決定が好ましく寄与することへの期待を表明した。
また、スウェーデンや他の欧州諸国に対し、この点に関して「デンマークの例に続く」よう呼びかけた。さらに欧州議会に対し、宗教的な神聖さや象徴が冒涜されることを防ぐために集合的なレベルで同様の法律を導入するよう求めた。
デンマークと同様に、スウェーデンでもいわれなくコーランを冒涜する行為が最近相次いでいる。特筆すべきは2023年6月28日の、イラクからの難民の男が首都のストックホルムモスクの前でコーランのページを破り火をつけた事件だ。
その後デンマークでは、過激主義者らが多数のイスラム諸国大使館の前でコーランを燃やす抗議行動を行った。
デンマークの在外公館に対する反発を受けて、同国のペーター・フンメルゴー法相は先週、同国政府は外国国旗の焼却を禁じる現行の法律を拡張して「ある宗教共同体にとって重要な宗教的意味をもつ物を不適切に取り扱うことも禁止する」ことを検討していると述べた。
同法相は次のように説明した。「この法案は、例えば公共の場でコーランや聖書を燃やす行為を罰することを可能にするものだ。公共の場での行為あるいはより広い範囲への拡散を意図した行為のみを対象とする」。そのような行為は罰金または2年以下の懲役に処されることになるという。
同法相は記者会見で、最近の抗議行動は「不和や憎悪を生み出すこと以外に目的のない無意味な愚弄行為だ」と述べた。
SPA、AP