• キルクーク警察報道官のアメル・シュアニ氏は、地元放送局の「クルディスタン24」に対して、犠牲者は「死者が1名、負傷者が5名」だったと述べた
• 一方がクルド人住民、もう一方がトルクメン人とアラブ人住民という対立集団間の抗議行動が暴力行為へと発展した後、夜間外出禁止令が発令された

イラク、キルクーク：イラクの多民族都市キルクークでは2日、対立集団間の抗議中に少なくとも1人が死亡し8人が負傷した、と緊張が高まる中で地元当局者は述べた。

地元保健当局のジアド・カラフ局長はAFPに対し、死亡者の身元と当時の状況はすぐには明らかにならなかったと述べた。また、負傷者は銃弾や石、ガラスによる怪我を負ったと付け加えた。

カラフ局長によると、負傷者には治安部隊の隊員も含まれていたという。

キルクーク警察報道官のアメル・シュアニ氏は、地元放送局の「クルディスタン24」に対して、犠牲者は「死者が1名、負傷者が5名」だったと述べた。

一方がクルド人住民、もう一方がトルクメン人とアラブ人住民という対立集団間の抗議行動が暴力へと発展した後、夜間外出禁止令が発令された。

当日は早い段階で、対立集団同士を引き離しておく緩衝役に警察が配備されていた。

クルド人の抗議参加者を解散させるため、警告射撃が行われた。AFP特派員によると、大通りの車両は放火されたという。

キルクークでは1週間近く緊張が続いている。この都市を巡っては、バグダッドの連邦政府と北部のクルディスタン自治区当局との間で歴史的に紛争が繰り返されている。

アラブ人とトルクメン人の抗議参加者は、キルクークのイラク治安部隊本部近くで先月28日に座り込みを行った。これは、ムハンマド・シア・アル・スダニ首相が、かつてこの街を占領していたクルディスタン民主党（KDP）にそこを引き渡すよう命じたとの報道があったためだ。

AFP特派員によると、クルド人の抗議者たちは2日に本部へ到着しようとしていた。

暴力行為が起こった後、スダニ首相はキルクークでの外出禁止令と、「暴動によって影響を受けた地域での広範な治安活動」を命じた、と首相官邸の声明は述べた。

スダニ首相はすべての党に対し、「キルクーク行政区域内で対立を防ぎ、安全、安定、秩序を維持するためにそれぞれの役割を果たす」よう呼びかけた。

軍の最高司令官でもあるスダニ首相は、同県の治安部隊に「治安と法の支配を維持する責任を果たす」よう命じた。

KDPとクルディスタン地域の治安部隊であるペシュメルガは2014年、イラク北部の石油生産地域であるキルクークで支配権を握った。

しかし、クルド人の独立を問う投票が失敗に終わると、2017年の秋に連邦軍が彼らを追放した。

不安定な関係と緊張の歴史があるにもかかわらず、スダニ政権は、バグダッドとクルドの首都エルビルとの友好関係を維持することに概ね成功している。

AFP