リヤド: サウジアラビアの2024年度予算が決定した。財務大臣によれば、予算は国家の積極的な経済成長を支えるもので、承認された国家戦略に沿って戦略的資本支出を重視したものとなっている。
2024年度予算の承認を受けて出された声明で、ムハンマド・アル・ジャダーン財務大臣はサウジアラビア政府が陣頭に立って推進している経済変革の成功を強調している。
財務大臣によれば、2024年度予算は、サウジ・ビジョン2030で規定された目標および国家的優先事項と緊密に連携した国家戦略に沿った今後の継続的な成功への態勢を整えるもので、長期的で持続的な発展へのコミットメントを強めている。
財務大臣は2030年国際博覧会(万博)に関するアラブニュースの質問に次のように回答した。「1億5000万人を収容できるインフラを受け入れ構築できる我が国は、費用を増額せずに2030年万博を主催し来場者を迎え入れることができる」。
アル・ジャダーン財務大臣はサウジ・ビジョン2030と本ビジョンに含まれるプロジェクト、構想、施策について、特に強調した。また、2030年までに年間観光客数を1億人とするという当初の数値目標を1億5000万人に増加することも明らかにした。
アラブニュースの取材に対し、財務大臣は次のように述べた。「輸送・物流関連戦略、観光戦略、新規ホテル建設計画、水資源プロジェクトの拡大など、本ビジョンの初期段階として規定されている、今後2030年までの我が国の、特にリヤドでの建築が予定されているインフラとプロジェクトにより、万博および開催可能性のある他の3つのエキスポを主催するのに必要な十分なインフラを提供できる予定だ」。
さらに「万博村(Expo Village)は民間企業が建設する商業施設となる予定であり、6か月の期間を超えた投資となるだろう」と述べ、「万博村は商業施設となり、無駄にはならない。明白に持続的なものとして建築されるだろう」と付け加えた。
財務大臣は声明の中で、政府は想定される財政赤字を賄うための承認された年間借入計画に沿った借入の継続と、2024年までの債務返済に取り組むと述べている。
さらに、サウジ・ビジョン2030に着手して以降、同国が大規模な経済・構造改革に取り組んできた結果、GDPは増加し、現在、4.1兆リヤル(SR)超に達したこと、また今後2030年までの平均成長率は6%と想定されていることを明らかにした。
財務大臣は予算承認を受けての記者会見で、同国の経済活動により、2023年には100万を超える雇用が創出されたとし、さらに石油以外の収入のおかげで、以前は予算に大きな影響を与えていた原油価格の変動の影響が大幅に減少したことも明らかにしている。
アル・ジャダーン財務大臣は国家の発展におけるサウジ市民の極めて重要な役割について特に触れ、その貢献を強調して次のように述べた。「サウジ市民は総合的かつ持続的な経済発展の達成に不可欠な重要な役割を果たしている。今後有望な各種分野や各セクターにおける進歩発展に関しても同様だ」。
財務大臣は社会支援や社会保障制度の定期的な見直しを実施する進行中の取り組みを通じた社会福祉に対する政府の積極的な関与についても取り上げ、これらのプログラムを継続的に強化し、対象となるグループが確実に支援を受けられるようにし、インクルーシブな環境を醸成していく考えを強調した。
サウジアラビアは2024年に向けた計画においても、引き続き安定した多角的な経済構築への確固たるコミットメントを示しており、サウジ・ビジョン2030の目標達成のみならず、サウジ市民の将来の持続的な繁栄の確保を目指している。