
ニューヨーク: 国連総会は22日、人工知能(AI)が人間の判断を介さずに敵を殺傷する「自律型致死兵器システム(LAWS)」について、世界の安全保障に与える影響を懸念し、対応が急務だとする決議を日米など152カ国の賛成多数で採択した。LAWSに関する総会決議は初めてで、賛成国は規制に向けた議論を加速させたい考え。
AIの軍事利用に積極的なロシアやインド、ベラルーシ、マリの4カ国が反対。中国や北朝鮮、イスラエル、イランなど11カ国は棄権した。
決議はオーストリアが提出し、国連憲章や国際人道法などがLAWSにも適用されることを確認。グテーレス国連事務総長に対し、加盟国の見解をまとめ、次の会期中に報告するよう求めた。
LAWSなどのAI兵器は、火薬、核兵器に続き戦争の在り方を根本的に変える「第3の革命」になると指摘されている。グテーレス氏は、2026年までに法的に禁じる枠組みを設けるよう訴えている。
時事通信