
メルボルンにあるビクトリア国立美術館は、コロナウィルスの世界的感染拡大による閉館後、そのコレクションと特別展をオンラインで楽しむことができる様に した。
同美術館もオーストラリア全国の多くの文化施設と同様に、COVID-19の感染拡大の懸念から少なくとも1ヶ月間閉館することになり、入場禁止となった。
NGVは3月16日をもって一時閉館となり、4月13日まで一般公開されない。
閉館したとはいえ、NGVはバーチャルツアーという方法によって人々の閲覧を奨励し続ける。
デジタル翻訳による特別展の一つが、世界的に名を馳せる日本人ファッションデザイナー川久保玲を紹介する「Collecting Comme 」だ。
「Collecting Comme」は、1981年以降斬新で型にはまらないクリエイティビティをもつ世界的デザイナー川久保玲独特の過激なデザイン手法とコンセプトを詳細に紹介する。
この特別展では、NGV の多くのコムデ ギャルソン所蔵品の内、40以上のコレクションから選び抜かれた65点以上の作品が展示されている。
ここで展示されている作品はタカハシタカマサ氏によってNGVへ寄贈されたもの。
川久保の二人の愛弟子、渡辺淳弥と栗原タオによる13点のデザインもこの展示に含まれている。
川久保は、これまでずっとシルエット、布地、服の機能について様々な実験的試みを続けながら男女それぞれの服に挑戦してきた。
「川久保の作品をオープンな気持ちで見ていただきたいと思います。デザイナーたちが何に目を向けているのか、その服はどんな背景のもとに生み出されたのか、といったことを想像していただきたい」とタカハシ氏は声明の中で述べている。
NGV は彼らのウェブサイトに、クリックすれば観ることのできる無料の3Dバー チャルツアー“Collecting Comme”を開設し、川久保のデザイン展のオンラインツ アーを提供している。