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国連、イラクの避難民キャンプの性急な閉鎖を批判

イラク北部の都市モスル南部にある避難民キャンプ「ジャダ」からの帰宅・退去準備のため、小型トラックの荷台に荷物を積むイラク人家族(2022年12月21日)(AFP)
イラク北部の都市モスル南部にある避難民キャンプ「ジャダ」からの帰宅・退去準備のため、小型トラックの荷台に荷物を積むイラク人家族(2022年12月21日)(AFP)
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20 Apr 2023 06:04:00 GMT9
20 Apr 2023 06:04:00 GMT9
  • イラク北部のケイヤラにある「ジャダ5」の閉鎖は「十分な通知や準備なしに」行われた
  • 同じくこの閉鎖を性急で無秩序なものだと批判した援助関係者によると、当局は17日に、イスラム教の祭典「イード・アル・フィトル」が始まる前日の19日までにキャンプ住民に退去するよう通告した

エルビル:国連は19日、イラク当局が過激派組織「ダーイシュ」との関係が疑われる300世帯以上を収容していた避難民キャンプを今週速やかに閉鎖したことに対し、懸念を表明した。

バグダッドの国連事務所は声明で、イラク北部の町ケイヤラにあるジャダ5(Jadah 5)と呼ばれるキャンプの前日の閉鎖は、「十分な通知や準備なしに」行われたと発表した。

また、同じくこの閉鎖を性急で無秩序なものだと批判した援助関係者によると、当局は17日にキャンプ住民に対し、イード・アル・フィトル(イスラム教の断食月であるラマダン終了後の祝日・祭典)開始の前日に当たる19日までに退去しなければならないと通告していた。

当初、移民・難民省は閉鎖の期限を5月としていた。ジャダ5は、長年の紛争で120万人が国内避難民となっているイラクで、最後に残った避難民キャンプの一つだった。

援助団体は閉鎖に反対しており、多くの女性や子どもを含む立場の弱い家族が故郷に溶け込むのに苦労し、ダーイシュ過激派と関係があると認識され、あるいは実際に関係があることで汚名を着せられることを懸念している。キャンプの住民は、故郷の町に戻った際の民兵や部族からの暴力が恐ろしいと語っていた。

国連事務所は「人道主義に基づく当機関はキャンプ閉鎖の影響を懸念している」と述べ、国内避難民の「全員が自発的に、十分な情報を得て、安全に、威厳を持って帰還すること」を、国連が長年にわたり信念をもって支持していることを改めて表明した。

移民・難民省のスポークスマン、アリ・アッバス氏によると、各家族には新たな住居を探すために150万イラクディナール(約1,030ドル)が与えられたという。同氏は期限が繰り上げられた理由については説明しなかった。

ダーイシュ討伐から数年、遅れている復興努力を後押しすることを期待して、イラク当局は2020年後半に国内のすべての避難民キャンプを閉鎖する取り組みを始めた。

以来ほとんどのキャンプは閉鎖されたが、イラク北部の半自治クルド人地域のキャンプと、かつて隣国シリアのアルホルキャンプに収容されていたダーイシュと関係のあるイラク人を収容するケイヤラのジャダ1は例外である。

複数の国際機関がアルホルでの蔓延する暴力と無法状態を指摘し、アルホルに国民が収容されている国に対して、彼らの送還を要求している。

AP

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