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ハリファ王子の死はバーレーンとアラビア湾全体にとって大きな損失だ

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12 Nov 2020 10:11:36 GMT9
バリア・アラマディン
12 Nov 2020 10:11:36 GMT9

今から1000年後、現代のアラビア湾岸諸国の偉大な創始者たちは歴史書の中でたたえられるだろう。サウジアラビアのアブドルアジズ・サウード国王、UAEのザイド・ビン・スルタン・ナハヤン首長、クウェートのサバハ・アハマド・サバハ首長、そして、当然だが、11日に死去したバーレーンのハリファ・ビン・サルマン・ハリファ王子だ。

彼は故イーサ・ビン・サルマン・ハリファ首長の弟で、彼らは一緒にバーレーンの島々を、現在我々が知っている、繁栄した近代国家、すなわち銀行や金融、産業、観光、局所輸送、通信の中心地に変えた。

ハリファ王子は、他の湾岸諸国の指導者らとのすばらしいコネクションのおかげで、1981年に湾岸協力会議の主要な創始者の一人となった。彼は、アラブ諸国と湾岸諸国が世界の舞台で一勢力として団結することを強く信じていた—真のアラブ民族主義者だった。

彼が数多くの世界の指導者らと確立した関係の重要性は言うまでもなく、彼のイラン国王との個人的なつながりは、バーレーンの主権と地域の安全を保証する上で重要だった。

象徴的な創始者世代で最後まで残った人物の一人として、彼の死は、バーレーンと地域にとって個人的な損失として深く受け止められているが、それはまた、彼の洞察や知識、個人的な記憶が失われることにより、その偉大な時代とのつながりが断たれることを意味している。

20世紀半ばから上級の公職に就いていたハリファ王子は、バーレーンが英国から独立した1971年に首相に任命された。彼は亡くなるまでその地位にとどまった。84歳で、世界で最も長く首相を務めた彼は、その地域の真に偉大な生存者の一人だった。

アラビア湾地域で最初に石油が発見されたバーレーンは、1960年代から1970年代にかけて急速に発展し、都市化が進んだ。同国は教育部門を拡大・充実させ、新たに現れた労働者の厳しい要求を満たすために国のインフラとサービスを革命的に変えた。

指導部が、航空施設に投資するという、将来を見据えた決定をしたことで、バーレーンは長年にわたり、その地域の交通の中心地だった。ハリファ王子は故Tariq Al-Muayyid情報相と緊密に協力し、マナマを地域のメディアとコミュニケーションの中心地として開発する取り組みを支持した。

1970年代半ばにレバノンが内戦に陥った際、ハリファ王子は、マナマをベイルートに代わる、この地域の主要なバンキング・センターにする上で大きな役割を果たした。1973年の石油ブームの後、この地域に莫大な富が流入した結果、バーレーンの金融セクターは、これらの想像を絶する富の投資と管理を行う所として選ばれるようになった。

ここ数年、ハリファ王子は、バーレーンの文化・観光部門は同国の将来の繁栄の基礎になると信じ、それらの拡大に尽力するSheikha Mai Al-Khalifa氏のような人たちを惜しみなくサポートした。これらの業績を評価し、バーレーンは今週、国連世界観光機関の事務総長にSheikha Mai氏を指名した。

私は、フランス大使の娘の友人として、彼女と彼女の父親が1969年にバーレーンを訪れた際に同行した。私がカリファ王子と初めて会ったとき、まだ高校生だったが、通訳として手伝いをすることになった。私はジャーナリストの資格を得て、マナマを頻繁に訪れていた頃に首相に会い続け、さまざまなメディアで何度もインタビューを行い、彼を友人と思うようになった。

私は議論中、常に彼に同意していたわけではないが、彼の洞察は、常に特別な注意を振り向ける価値があった。私は、彼がアラブの統合を心から信じ、アラブの大義を熱烈に支援していることが分かった。米国がこの地域の問題を解決してくれるのをじっと待っている傾向があった時代に、ハリファ王子は、アラブ世界が直面している課題に本当に対処できる可能性があるのはアラブ世界だけだと固く信じていた。

最近行われた、彼との会合中、バーレーンの社会構造の中で定期的に現れる、激しい分裂に彼が感じる激しい痛みを私は感じた。

パレスチナ問題に加えて、ハリファ王子は、レバノンの発展を緊密に、共感し、支持していた。レバノンが内戦の時期から脱したとき、レバノンの課題や進展について聞くと、いつも注意深く耳を傾け、国を挙げた積極的な支援をすぐに申し出た。見返りとして、私は彼からGCCの慣行や政治文化に関して多くのことを学んだ。

ハリファ王子をはじめとする、湾岸の指導者の世代は、要求の厳しい新世代の市民のために雇用と機会を創出し、国が急速に拡大するための明確なビジョンを共有した。この地域は現在、ポスト石油時代に目を向け、岐路に立っており、そのような野心的なビジョンは、この地域を新たな功績の時代へと導き、アラブの独立・アイデンティティ・主権を恒久的に保障しようとする新しい世代の指導者にとって、かつてないほど重要性を持っている。

  • バリア・アラマディンは、中東と英国で受賞歴のあるジャーナリスト兼ニュースキャスター。『メディア・サービス・シンジケート』の編集者であり、数多くの国家元首にインタビューを行ってきた。
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