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OPECプラス監視委員会の短くポジティブな会議は回復の予兆

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04 Feb 2021 08:02:43 GMT9
コーネリア・メイヤー
04 Feb 2021 08:02:43 GMT9

石油輸出国機構(OPEC)と友好的な非OPEC主要産油国で構成する「OPECプラス」が3日に開いた共同閣僚監視委員会(JMMC)の会議は、非常に短くかつポジティブなものとなった。

この肯定的な雰囲気は、先進国における新型コロナウイルスワクチンの展開、およびキュアバック社製やロシアのスプートニクVなどの追加のワクチンが承認を受けたか承認を検討されているという事実についての楽観的な見方を反映したものだ。共同閣僚監視委員会は、ワクチンの供給増加が2021年後半の経済成長の前兆となるという楽観論を表明している。

こうした明るい見方は、2日の技術委員会会議でOPECのムハンマド・バルキンド事務総長が明らかにした、2021年に世界経済が予想以上に成長するという予測とも密接に関連している。

3日の監視委員会会議の直後、石油価格はその肯定的な雰囲気を支持する動きを見せ、ブレントは1バレルあたり58ドルを超え、WTIは1バレルあたり55ドルを超える水準に達した。これは、過去1年の最高値を超えようかというレベルだ。

一部の国による以前の余剰生産に対する補償的削減を含め、減産順守率も101%と良好な数字を示した。共同閣僚監視委員会は、補償的減産への取り組みについてナイジェリアを特に称賛している。ナイジェリアについて言えば、同国のティミプレ・シルバ石油担当国務相が、コンゴ、赤道ギニア、ガボン、南スーダンによる減産を調整するための「特別使節」に指名されたことも、興味深い動きである。イラクとカザフスタンもまた、過去の過剰生産を補償する意志を確認する声明を発表した。

ここまでは順調と言える。OPECプラスは、石油市場のバランスの再調整を支援する上で素晴らしい仕事をしてきた。 OPECが市場の状態を測定するための主要な指標としているOECD(経済協力開発機構)諸国の在庫量は、5か月連続で減少している。

パリに本拠を置くIEA(国際エネルギー機関)は、1月のレポートで、世界の石油在庫量が昨年第4四半期に1日あたり平均258万バレル減少したとの見解を示している。同様の傾向を示すものとして、3日の午前中、米国エネルギー情報局は1月29日までの週に米国の原油在庫が990万バレル減少したと発表した。米国の在庫量は5年間の平均を5%上回る水準となった。

しかし、共同閣僚監視委員会は、より長期的には、新型コロナ感染症の封じ込めが不確実である限り、景気回復の予測も不確実なものにとどまらざるを得ない、との懸念を表明している。

こうした懸念は、市場の強気な雰囲気の背後にある、根深い恐怖感を浮かび上がらせる。先月には、多くの国々が次から次に新型コロナ対策の各種制限を強化したり、あるいはロックダウンに踏み切ったりしていく中で、情勢はより不確実に見えていた。1月中旬にかけて、日本が東京周辺等の非常事態を宣言し、中国が特定の地域のロックダウンを発表したとき、新型コロナに関する限りスエズ運河から東は恵まれている、という一般通念は大きく揺らぐこととなった。

3日の監視委員会会議の直後、石油価格はその肯定的な雰囲気を支持する動きを見せ、ブレントは1バレルあたり58ドルを超え、WTI1バレルあたり55ドルを超える水準に達した。これは、過去1年の最高値を超えようかというレベルだ。。

コーネリア・マイヤー

1月当時、石油市場は脆弱に見えていた。もしもサウジアラビアが、2月と3月に1日あたり100万バレルという、大規模で見返りを求めない一時的減産を決定していなければ、市場の雰囲気はもっと悲観的なものになり、価格もそれに見合った動きをしていたことだろう。OPECプラスがロシアとカザフスタンは2月と3月に1日あたり合計75,000バレルの生産増を認め、サウジアラビアを除く残りの20か国は12月の削減枠を堅実に順守したという状況の中、サウジアラビアの減産はまた、市場を安定させる大きな力になった。

OPECプラスの加盟23カ国は、3月4日に開催される完全閣僚会議で、4月の方針を決定する。この会議がどれほど楽観的なものになるかは、主要国でのコロナワクチン接種努力の成果に大きく依存するだろう。減産幅をさらに1日あたり50万バレル縮小するという規定路線が再び議論されるため、さらに多くの話し合いが持たれる可能性もある。

状況はこれまでの長い間の暗さに比べれば大きく改善しているようだ。しかし、WTIが一時マイナスに転じた昨年4月の低迷から石油市場が回復したのは、OPECプラスの合意による断固とした行動と歴史的な減産の結果である、ということを忘れてはならない。

また、もしサウジアラビアが2月と3月の一方的な減産を決定していなかったら、市場ははるかに不安定になっていただろうことも確かなのだ。

コーネリア・マイヤーは、投資銀行業務・業界で30年の経験を持つ博士レベルのエコノミスト。ビジネスコンサルタント会社Meyer Resourcesの会長兼CEOでもある。
ツイッター:@MeyerResources

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