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イエメン連合 フーシ派に交渉への圧力

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16 Apr 2022 10:04:58 GMT9

先週、イエメンで大統領指導評議会が設立された。これは、リヤドで行われた10日間にわたる大規模なイエメン関係者協議の成果である。この協議では、様々な議題について、重要かつ、時には詳細な成果を得ることができた。議題は、政治、安全保障、経済、社会、人道、メディアの6つである。

協議を仲介した湾岸協力会議(GCC)は、フーシ派を協議に招待したが、彼らはその統治理論が大多数のイエメン人に受け入れられないことを理解していたのか、招待には応じなかった。実際、すべての参加者は、フーシ派がイエメンの政治・経済・安全保障上の危機の主因であることに同意した。

招かれた複数の政党が協議に参加した結果、過去7年間を通してイエメンを停滞させた障害を克服するために設計された、バランスのとれた構造を持つ、新しい大統領評議会が発足した。この協議は、イエメンの状況を根本的に整理し、湾岸諸国の隣国とともに、より明るく安定した未来を手に入れるための真の機会を与えた。しかし、唯一の障害はフーシ派民兵である。彼らの行動原理はイランの政治的発言に依存している。したがって、このもつれから抜け出す唯一の方法は、団結し、イエメンの利益を何よりも優先させることである。

この協議には、国連、米国、英国、フランス、その他の関係する特使が参加した。この措置は、平和的解決策を交渉するこれまでの多くの試みが失敗に終わった後に取られたものである。昨年の同時期、フーシ派は長期停戦の機会を提供されたがこれを拒否、サウジアラビアでの交渉に参加するよう招待されたが、これも拒否した。サウジアラビアも、フーシ派を統治に参加するイエメンの構成員として認める平和的イニシアティブを提案したが、彼らはミサイルで応戦した。彼らは、イエメンの利益よりも、外部の狡猾な政府の利益のために行動していることを自ら改めて証明したのであった。

ここでイエメンの状況を整理しよう。イエメンでは革命の後、国家の将来を決める国民対話に先立ち、アブドラッボ・マンスール・ハーディ前副大統領を大統領代行に任命することで合意、その移行期が続いた。イエメン国家と国民に対して6回もの戦争を仕掛けたイランの支援を受けたフーシ派は、この空白期間を利用した。イエメン国民対話と、湾岸イニシアティブの両方の成果に抵抗したのである。

イエメンからアラブの根源を奪い、イランに取り込むことを目的としたフーシ派の軍事クーデターの後、多くの取り組みにおいて、その侵略に立ち向かうための努力がなされた。これには、イエメンの正当な政府や、「イエメンに正当性を回復するための有志連合」が含まれる。しかし、フーシ派は常に政治的な不安、時には曖昧さを利用して、自分たちに有利になるように行動した。

この政治的不安は、昨年署名されたリヤド・イニシアティブによって緩和されたが、残念ながらそれは完全には実施されず、フーシ派が優勢になる余地を与えてしまった。ありがたいことに、フーシ派は貴重な石油を持つマアリブや、北部のどの地方も奪取することに成功していない。イエメンの民兵組織「巨人旅団」もシャブワとそのガスインフラをフーシ派から解放している。

しかし、イエメンの危機を平和的に終わらせるためには、政治的な解決が必要である。これは、イエメンの安定に向けた建設的な一歩一歩を不安定にすることに固執するフーシ派を除く、すべての当事者にとって、戦争開始以来の主要目標である。イエメンの人口のわずかな割合を占めるフーシ派が、イエメンの政治的解決に関心がないのは当然のことである。なぜなら、そうなれば彼らの攻撃的な活動も終わり、同様に、イランが湾岸地域を支配する可能性も消えてしまうからである。その状況のなか、ハーディ大統領は大統領指導者評議会の設立を発表した。憲法と湾岸イニシアティブに従って平和的な政権移行が行われ、ハーディ大統領の副官だったアリ・モフセン・アル・アフマール氏はその任を解かれた。

唯一の障害はフーシ派民兵である。彼らの行動原理はイランの政治的発言に依存している。

ハムダン・アル・シェリ博士

大統領声明は、この移行期を通じて、新しい大統領指導評議会が政治、軍事、治安のコントロールを引き継ぐと確認している。

評議会はラシャド・モハメド・アル・アリーミ氏が議長を務め、他に7人のメンバーで構成されている。スルタン・アル・アラダ氏、タリク・サレハ氏、アブドゥル・ラフマン・アブ・ザラア氏、アブドゥラ・アル・アリミ氏、オスマン・マジャリ氏、アイダロス・アルズバイディ氏、そしてファラジ・アルバサニ氏である。各メンバーは副議長の地位にある。“専属”議長は軍隊の最高指揮権を持ち、協定を批准し、非常事態や総動員を宣言することができる。

大統領指導評議会の任期は、新憲法に基づく総選挙が実施され、新大統領が就任した時点で終了する。

ハーディ大統領の声明によると、新評議会は、「イエメン全土における恒久的な停戦のためにフーシ派と交渉し、最終的な政治的解決に向けた交渉のテーブルにつく」ことを任務としている。これは、フーシ派がイラン政権から自らを解き放ち、新しく任命された評議会と交渉の席につくことで自国の利益を最優先する用意があるかどうかを問う問題でもある。しかし、フーシ派がイエメンよりもイランの利益を擁護し続けることを選択した場合、この同盟に対して勝算があるのだろうか。ひとつだけ確かなことは、この評議会は、フーシ派が慣れ親しんできた分断とはかけ離れた、連帯した組織であるということだ。

イエメンの苦しみは、有志連合が設立される以前から、激しい戦争に火をつけ、それを何年にもわたり燃やし続けたフーシ派反乱軍によってもたらされたものだ。

新評議会の結成が発表されるや否や、この出来事は地域的にも国際的にも歓迎された。国連安全保障理事会は平和的な政権移譲を歓迎し、アラブ連盟のアハマド・アブルゲイト事務局長は「イエメンの正統性を体現したものである」と評価した。イスラム協力機構(OIC)の事務総長も、同評議会の設立を歓迎した。

この動きに対する湾岸、アラブ、イスラム、および国際的な支援は、イエメン国家の回復と安定化、流血の阻止に対する真の意志を示している。国家レベルでは、イエメン人は、より安定した国家を手に入れる現実的で有望な機会に直面している。このプロセスを阻止させようとする外部の試みに対抗できるかどうかは彼ら次第である。フーシ派民兵もまた、難しい選択に直面している。それは特に、連合から政治的、経済的、軍事的に全面的な支援を受け、新たに統一された評議会に適合するか、それとも抵抗するかという点である。

イエメンのこの移行期を成功させるために、サウジアラビアは20億ドルの経済支援を行うことを決定した。また、同国はイエメン経済を支援するための国際会議の開催を呼びかけた。UAEはイエメンの安定を支援するため、10億ドルを提供した。

たしかに、フーシ派反政府勢力は大統領指導評議会への参加を拒否している。しかし、評議会の結成は、敵対行為を行う武装反政府勢力フーシ派民兵に対する、イエメン人の団結に向けた重要な一歩となる。フーシ派は現在、2つの選択肢を持っている。交渉に入るか――そのためには武器を捨て、イラン政権と手を切り、他のイエメン政党のように政治的パートナーシップを結ぶ必要がる――、または、すべてのイエメン人との軍事的対決に賭け、敗北するか、である。

  • ハムダン・アル・シェリ博士は、政治アナリストであり、国際関係学者。ツイッター: @drhamsher7
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