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サウジを批判する米国はゼレンスキー大統領がサウジに感謝していることを見逃している

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09 Oct 2022 08:10:45 GMT9
09 Oct 2022 08:10:45 GMT9

先週、OPECプラスが11月に日量200万バレルの減産を行うと決定するやいなや、米国政府から批判の集中砲火が熱追跡ミサイルのように飛んできた。標的はもちろんサウジアラビアである。

コネティカット州選出のクリス・マーフィー上院議員(民主党)は、「米国とサウジアラビアとの同盟の全面的な見直し」を求め、ホワイトハウスのカリーヌ・ジャン=ピエール報道官は、「OPECプラスがロシアと足並みを揃えていることは明らかだ」と述べた。

3月にサウジアラビアが国連で他の140ヶ国と共にロシアによるウクライナ侵攻を非難した時には、この人たちはどこにいたのだろうか。また、サウジのエネルギー相であるアブドルアジーズ・ビン・サルマン王子がOPECプラス会合後に行った綿密な説明をこの人たちは聞いていないのだろうか。王子はとりわけ、欧米諸国の中央銀行が利上げによるインフレ対策に動くことで世界的景気後退とそれによる石油需要低下の可能性が高まる中、同盟を積極的なものにする必要があると言ったのである。

サウジを批判する米国人たちは、自分たちがウクライナの大統領よりもウクライナの利害にコミットしていると思っているのだろうか!

ファイサル・J・アッバス編集長

陰謀論者は言いたいことを言えば良いが、OPECプラスの仕事は米国政府を侮辱することでも、ロシアの側についてウクライナに敵対することでもない。OPECプラスは、世界を回している原油市場の安定を守るために存在しているのだ。

確かに、サウジアラビアはロシアと良好な関係を維持しており、ウクライナ侵攻において信頼できる調停者となることを申し出ている。しかし、この関係の価値が他でもないウォロディミル・ゼレンスキー大統領に認められているというのに、ワシントンの民主党議員たちは自分たちがウクライナの大統領よりもウクライナの利害にコミットしていると思っているのだろうか!

ゼレンスキー大統領は、先週アラブニュースがリモートで行ったインタビューの中で、ウクライナ侵攻開始以降最多となる約300人の捕虜交換を仲介したサウジアラビアとムハンマド・ビン・サルマン皇太子殿下の努力に感謝を示している。「皇太子とロシアの関係を考えればうまくいく可能性は高かったと思う。この目覚ましい成果について皇太子に非常に感謝している」

ちなみに、ロシアによって解放された捕虜の中には2人の米国人もいた。ホワイトハウスと国務省はサウジアラビアが捕虜交換に果たした役割に感謝の意を表する短い声明を出したが、連邦議会でサウジアラビアを非難している人たちは完全に沈黙していた。これはもちろん、中間選挙をわずか4週間後に控えた今、サウジアラビアに感謝したところで票が増えるわけではないからだ。

民主党だけを批判しているのではない。サウジアラビアは過去に米国の主要政党のどちらとも非常にうまくやってきたのだから。むしろ、日和見的な政治家たちに対して、サウジアラビアを「選挙フットボール」(米国が選挙をするたびに蹴られる)のように扱うのをやめてくれとお願いしているのだ。サウジアラビアは米国の問題や軽率な決定に責任はないのだから。

一部の民主党議員が先日、米国からサウジアラビアへの兵器売却をやめるよう求めた件はどうだろう。一部の有権者には受けが良いのは明らかだが、この件はこれらの政治家が基礎的な論理を理解しているのかについて深刻な疑問を抱かせた。

テキサスはリヤドよりずっと近い。しかし、バイデン大統領はおそらく、選挙運動中の2020年2月にニューハンプシャーでの公約のせいで身動きが取れないと感じている。

ファイサル・J・アッバス編集長

彼らのために単純化して説明する。イランが支援するイエメンのフーシ派はイランのドローン(ロシアがウクライナで使用したものと同じドローン)を使って、サウジの民間人だけでなくサウジのエネルギーインフラも攻撃している。さて、米国の軽率な決定によってサウジの自衛能力が限定され、その結果として精製所がドローンに爆破されて燃料供給が制限されたら何が起こるだろう。経済学の基礎によれば価格が上がる。これらの政治家たちは正にそのような結果を避けようとしているのではないのか!

米国のガソリン価格(投票日が近づにつれ米国の政治家たちを悩ませている問題)は、ウィーンでもリヤドでもなくワシントンで下された決定の結果であることを米国人は理解しなければならない。サウジのアデル・アル・ジュベイル国務相もフォックスニュースに対し、次のような説得力のある意見を述べている。「米国で価格が高騰しているのは、20年以上前から続いている精製不足のせいだ。何十年も精製所を作っていないのだから」

最後に1点。バイデン政権がガソリン価格をそれほど心配するのであれば、より近い自国内に解決策があるはずだ。米国は世界最大の石油産油国だし、テキサスはリヤドよりずっと近い。しかし、バイデン大統領はおそらく、選挙運動中の2020年2月にニューハンプシャーでの公約のせいで身動きが取れないと感じている。「連邦の土地では採掘はもう行わせない」。この判断ミスもサウジアラビアのせいにはできない。

米国の他の多くの問題と同様に、燃料価格を解決できるのは米国自身だ。しかしそのために必要なのは、民主党議員たちがプライドを捨て、共和党と理性的に交渉し、米国のことを第一に考えることだ。彼らはまだアメリカファーストを実現できることを示していないではないか!

ツイッター:@FaisalJAbbas

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