
ルバ・オベイド
ジェッダ:新型コロナウイルス感染者数が10万人を越えたことを受けて、サウジの保健省首脳部は6月7日、ジェッダに仮説病院と、年中無休24時間対応の予約なしで診察を受けられるウォークインクリニック31カ所を新たに開設した。
市内北部のジェッダ国際展示コンベンションセンターに開設された仮設病院は、軽度の感染者を治療することになっている。同病院はまず病床数20床で運営し始め、フル稼働できるようになれば、500床に増床することになっている。
COVID-19の症状に苦しむ患者のためのウォークインクリニックは、リヤド、メッカ、メディナ、ジェッダ、アルカーシム、アハサーに開設される。クリニックは24時間対応で、予約の必要は一切ない。
サウジは6月7日、3,045人が新規感染し、これにより累積感染者数は101,914人になると発表した。死亡者数は感染流行が始まって以来、1日あたり最多の死亡者数となる36人増となり、現在721人となっている。世界中で新型コロナウイルス感染者は700万人余りとなり、これにより40万人以上が死亡した。
イランでの新型コロナウイルスの新規感染者数の急増は、感染が拡大しているというよりも、検査数を増やしたためであると、保健省は主張していた。
保健当局はこの24時間以内で、2,364人が新規感染し、累積感染者数は171,789人になると発表した。死亡者数は72人増えて、8,281人となった。
「感染者数増加の主な理由は、無症状の感染者や、軽度の症状しか現われていない感染者も特定し始めたことによるものです」と、保健省の代表的な伝染病学者、ムハンマド・メフディ・グウヤ氏は語った。
初動対応が遅れた後、中東において、イランは新型コロナウイルスの感染拡大が最も深刻だ。聖職者たちは巡礼者に、コムとマシュハドの聖地への訪問を続けるように促しており、巡礼者は他の国々に、特にイラクとレバノンに感染を拡大させた。
正式な感染者数に関しては、イランの内外を問わず疑念が今でも生じており、実際の感染者数ははるかに多い、と考えている専門家がほとんどだ。
世界各地で、COVID-19の第2波が来るという恐れは、経済不安に取って代わられた。経済不安解消のために、多くの国々が国境や事業を再開し、日常生活にゆっくり戻ろうとしている。
フランシスコ教皇は6月7日、パンデミックの発生以来、初めてサン・ピエトロ広場でカトリック教徒に演説し、イタリアでの最悪の事態は過ぎ去り、感染のひどいラテンアメリカ諸国の人々への共感を表明した。
「あなたがこの広場にいるということは、イタリアでこの感染急性期が終わったという証しです」と、フランシスコ教皇は述べた。ローマ教皇庁はこの時点で、庁内にCOVID-19の感染者はもはやいないことを確認していた。
「不幸なことに他の国々では、こうした国々の感染した人々を心配しているのですが、このウイルスは多くの犠牲者の命を奪い続けています」