
フッサム・アル=メイマン
リヤド:新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による世界的なロックダウンの心理的影響に関してサウジアラビアで行われた調査によると、軽度から重度までの抑うつや不安の症状が、特に女性に多く見られることが分かった。
プリンセス・ヌーラ・ビント・ アブドルラフマン大学の精神医学助教授であるディーマ・アラティーク博士は、COVID-19の最初の症例が確認され、国がロックダウンを実施した3月に調査を行った。
「主な目標は、パンデミック中のサウジアラビア人の様々なサンプルの心理的な健康状態を評価することです」とアラティークは語る。3つの異なるサンプルがあり、最初のものは、保健省(MoH)の傘下にあるサウジアラビアのCOVID-19関連施設で、パンデミック中に働いている医療従事者であった。
「他のサンプルは、パンデミックが始まった3月にMoHの監督の下で複数のホテルで隔離された人々や、幅広い学年の学生、すなわち中学生、高校生、大学生でした」
調査の結果、医療従事者や隔離中の人々で、抗うつや不安のレベルが高いことが示された。調査対象者の半数以上が、軽度から重度までの抗うつや不安の症状を患っていた。
一方、学生たちは、パンデミックの間、中程度から高程度のストレスを訴えた。
アラティークはまた、3つのサンプルすべてで、女性は男性よりも不安、抑うつ、苦痛のレベルが高かったと述べた。
「これは複数の理由によるものかもしれません。生物学的な違いや、エストロゲンホルモンの変動(など)、また、女性は通常、男性よりも感情を表現する傾向があるためかもしれません」と アラティークは述べる。
調査結果ではまた、看護師は、パンデミック中に勤務していた医師、薬剤師、管理者などの他の医療従事者と比較して、不安や抑うつのレベルが高いことが報告されたことが示されている。
「これは、他の人に比べて彼らの仕事に対する要求が高いことが原因だと思います」とアラティークは語る。「また、調査結果の一つとして、大学生は高校生や中学生に比べて、不安や抑うつのレベルが高いということも興味深かったです」
隔離されている人や医療従事者の間では、若年成人は高齢者に比べて抑うつや不安のレベルが高かった。
アラティークは、医療従事者から多くの好意的な反応を寄せられて驚いた。
「彼らは自分自身を誇りに思っており、国に奉仕する素晴らしい機会だと感じているという報告があります」と彼女は語る。「多くの医療提供者が職場中心のニーズを報告していました。金銭的な支援、心理的な支援、そして職場自体の物理的な支援などです」
アラティークは、パンデミック中に他の国で行われた調査と、彼女の調査結果には類似点があると述べた。「イタリアや中国、あるいは英国と比較しても同様の結果が得られたことは興味深いですが、アラブ世界の他の国と比較して、不安や抑うつのレベルが低いことが判明しました」と彼女は付け加えた。