
Ruba Obaid
ジェッダ:サウジアラビアの国連常駐代表団のメンバーによると、最近の改革と開発プロジェクトから最も恩恵を受けているものの1つは女性の権利だ。
火曜日に行われた第75回国連総会の第3委員会での演説で、サウジアラビア国連代表団のモハメド・カシャーン(Mohammed Khashaan)次席代表は、過去数年間にサウジアラビア政府が実施してきた施策の範囲と規模を強調した。同委員会は、世界中の人々に影響を与える社会的、人道的、文化的、人権的な問題を調査している。
サウジアラビアにおける最も重要な改革の中には、多くの分野で女性の権利を強化し、男女平等を推進することを目的とした法律の改正が含まれている、と同氏は述べた。
その結果、サウジアラビアの女性は、官公庁や民間企業、また外交使節などで高い階級の役職に任命されるようになった、とカシャーン氏は付け加えた。また、法曹界で働くサウジアラビア人女性が増え、法廷で依頼人の代理を務めたり、検察当局で働いたりする機会が増えている。
サウジアラビア人女性として初めて大臣の顧問に任命されたメイ・アロバイディ(May Alobaidy)さんは、女性の参加を増やすことは、世界の多くの経済が直面している課題である持続可能な発展と経済的繁栄を達成するための不可欠な一歩だと考えている。
「世界の女性の権利拡大を見てみると、サウジアラビアはこの分野で最も尽力しており、非常に速いペースで進展しています。人の上に立つ立場にいるサウジアラビアの女性として、社会改革の影響を実感しています」とアロバイディさんは話した。
「女性の権利拡大は、労働市場への女性の参加が増加していることで際立っており、男女平等を大きく推進してきました。さらに、国内的にも世界的にも、指導的地位に就く女性の数が増えています。また、あらゆる分野で女性の雇用を増やすための新しい政府の政策や法律がここ数年で導入されています」とアロバイディさんは付け加えた。
カシャーン氏は、民間企業で働く女性が児童保育を利用できるよう支援する「働く母親のための子どもホスピタリティサービス助成金プログラム」(クーラ〈Qurrah〉)や、安全で信頼できる通勤手段に対する助成金「女性交通プログラム」(ウースール〈Wusool〉)など、サウジアラビアの女性の権利拡大を目的とした数多くの取り組みを強調した。
同氏はさらに、個人事業主やフリーランスのためのポータルサイトを含むリモートワークプログラムや、人材社会開発省(Ministry of Human Resource and Social Development)の賃金保護制度などが、女性の選択肢を増やし、収入と経済的な権利拡大を促進する機会を提供していると述べた。
カシャーン氏は、キヤディヤット(Qiyadiyat)と呼ばれる女性リーダーのための国家的なプラットホームが設置され、女性リーダーのためのトレーニングを提供すると共に、その他の多くのプログラムや取り組みが行われていると付け加えた。さらに、サウジアラビアの人権委員会は今年、男女間の平等を確保するために再構成された。
アロバイディさんは、女性の権利拡大を支援するサウジアラビア指導者の活動や、社会的、経済的、開発的な取り組みを称賛した。こういった取り組みは、サウジビジョン2030の重要な一面を構成している。
「サウジアラビアが議長国を務めるG20の一部として先日開催された労働組合会議(L20)では、サウジアラビアの女性や若者の権利を拡大することの重要性が強調されました」とアロバイディさんは話した。
「サウジアラビアは、若者と女性の権利拡大における具体的な進展を確実にすることで、これまでのG20議長国による成果を土台にしていくという決意を証明してきました」
「女性には、これらの改革を活用し、キャリアに投資しながら、お互いに力を与え、支援する責任があります。成功を夢見るだけでなく、そのために働く必要があります」
サウジアラビアは最近、社会保障制度を改正した。定年に関して男女の平等を確保し、女性従業員には満額で給与が支給される70日間の産休を認めた。
カシャーン氏によると、サウジアラビアはまた、新たな子ども保護法や執行規則などの取り組みを導入することで、子どもの権利の強化と保護にも進展があったという。同法は、18歳未満の子どもを危害や育児放棄から保護するための包括的な法的枠組みを提供し、結婚の最低年齢や違反者を起訴する制度を設けることで、子どもの保護制度の実施を支援している。