
オネ・カルロス・ディアズ
ドバイ:コロナウィルス疾患(COVID-19)のパンデミックによって教育業界のオンライン化が進み、各国は遠隔学習への新たな取り組みにやっきとなっている。
しかし世の中がパンデミックの収束へ向かうと、教育は従来の形態へ戻るのだろうか?サウジアラビアのハマド・アル=シェイク教育相はそうは考えない。
リヤドにおけるG20サミット最終日のメディア・ブリーフィングで、アル=シェイク教育相は、COVID-19のためにオンライン学習と対面学習を組み合わせた混合教育がニュー・ ノーマルになったと述べた。
「教育における新たな時代の幕開けとなり、混合教育が普通のこととなる」と教育相は言い、単一方式によるアプローチは例外的なものとなりつつあると述べた。
「過去の副産物としての遠隔学習という概念はCOVID-19によって今や変わってしまった。危機によって新たな機会が生まれた」と彼は言う。
さらにアル=シェイク教育相は、こうした変化により、学生たちがプログラムを終了させるのに必要な期間など、教育部門内の他の問題点についても浮き彫りとされたと述べた。
「必ずしも12年制である必要はないかもしれない」と彼は言い、遠隔学習の柔軟性について説明した。
オンライン教育に対する偏見がなくなり、世の中は新たな学習戦略を採用し続けている、とアル=シェイク教育相は言及する。
彼によると、この「ニュー・ノーマル」により、学習方法にこだわりすぎることへの反発として、学習効果のほうに重きがシフトしていったという。
しかし、アル=シェイク教育相は遠隔学習プログラムを管理する上での問題を認識しており、「効果を上げるための適切な管理・監督」が必要だという。
国によってリソースが異なるため、とりわけパンデミック発生時にはそれが問題となる、と彼は説明した。
サウジアラビアでは、市民の健康を優先させる政府の方針により、3月時点ですでに学校が閉鎖された。それ以降サウジアラビアは各家庭で教育を継続する方法を模索し、結局マドラサティと呼ばれるeラーニングを採用することにした。
8月に開始されたこの無料プラットフォームでは、学生の評価や、教師と学生および保護者とのコミュニケーションが可能となる。
アル=シェイク教育相は、パンデミックに対する素早い対応についてG20の教育分科会を称賛した。