
アラブニュース
リヤド:サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマーン王太子は4月7日、アルウラを第一級の芸術・歴史遺産・文化・自然の世界的な観光地に変えるための新たな設計構想を発表した。
『時間の旅』と銘打たれたこのプロジェクトは、大きな節目となっており、サウジビジョン2030の目標の一環として、王国北西部の唯一無二の文化と自然環境を備えたアルウラの主要な遺跡を、「確実かつ持続的に」修復・再建することと目指している
このプロジェクトは、アルウラ王立委員会(RCA)の理事長でもある王太子が主導し、文化大臣でRCA委員長でもあるバドル・ビン・アブドゥラ・ビン・ファルハン王子が引き続き進めている。
「本日、私たちは世界最大規模のこの文化的なオアシスを保存し、20万年にわたる歴史遺産の理解を進めるための旅に出ます」と、王太子は述べた。「持続的かつ確実にアルウラを開発し、私たちの文化遺産を世界と共有するために、時間の旅の基本計画は大きな前進となっています」
この基本計画は主要な3つの段階から構成されており、第1段階は2023年の末までに完成する予定で、王立委員会監督の下で行われるアルウラの包括的開発プログラムの1部だ。
これには、アルウラの中心地から20キロメートルの範囲に5つの中心的施設と、この古い歴史的都市の自然や歴史遺産から着想を得た『時間の旅』のルート沿いに、想像を掻き立てる絶対不可欠な滞在場所を設けることも盛り込まれることになる。各中心的施設はこの古い都市の中心地から始まって、ダダンやジャバル・イクマ・ナバテアのオアシストレイル、北部の古代都市ハジャルを通過して南部までに5カ所設けられる。
2035年に完成するとすぐに、この開発戦略は王国のGDPに1,200億サウジ・リヤル(320億ドル)分の貢献をし、さらに38,000人分の新たな雇用機会をつくることを目指している。
このプログラムは7,000年以上にわたる人類の歴史の中で、アルウラのさまざまなオアシスで定着した文明の顕著な歴史地図を提供することになる、とサウジ通信社は声明で述べていた。
このプランには、アルウラの遺産を守り、「まだ知られていない歴史を発見したり、誇れるような未来を築いたりする」新たな可能性を開くために、地域社会がこの開発プロセスに加わり、地域の歴史的遺産、文化、自然、地質学的豊かさに投資することも盛り込まれている。