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メディナの守護者たち、女性治安部隊は女性のエンパワーメント、サウジビジョン2030目標の最たるもの

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29 Apr 2021 01:04:26 GMT9
29 Apr 2021 01:04:26 GMT9
  • 茶褐色の制服、ベール、黒いベレー帽に身を包んだ隊員が、預言者のモスクで巡礼者や礼拝者たちを支援している
  • 6カ月前に創設され、軍事訓練を受けた集団は、特別治安部隊の国家安全保障部門の1つだ

ディーマ・アル・フダイル

メディナ:この最近の写真には、粋な制服を着た女性治安部隊隊員がラマダンの期間中、メッカでウムラの巡礼者たちを誘導しているようすが写っている。この写真のように、2016年以降のメディアの画像には、女性のエンパワーメントに向けて、サウジアラビアが成し遂げた感動的な前進を見事に捉えたものがいくつかある。

数十人の女性隊員は現在メッカとメディナの両方に派遣され、グランドモスクと預言者のモスクで警備と礼拝者への対応を担当している。彼女たちの日常業務が今や当然のことと思われているという事実は、王国の5年目となるサウジビジョン2030の大いなる成果だと言える。

預言者のモスクに常駐し、軍事訓練を受けた113人全員が女性隊員で構成された強力な部隊は、6カ月前に創設された。これはサウジアラビアの特別治安部隊の国家安全保障部門の1つだ。隊員たちは18人程度で編成された4つのチームにそれぞれ所属し、昼夜なしに勤務している。メディナ警察署長、アブドゥル・ラーマン・アル・マシャン少将によると、彼女たちの職務はウムラを行う巡礼者たちを見守り、支援することだという。

モカコーヒー色の制服と黒いベレー帽に身を包み、顔の1部にベールを付けた若い女性隊員たちは、このモスクで女性礼拝者を誘導・支援し、政府のCovid-19感染防止プロトコルを実施する部門を担当している。

ついこの前まで経験してきた過酷な訓練を乗り越えてきたことで、彼女たちは体全体から自信を発散させている。専門的な訓練の一環として、彼女たちは護身術、救急処置、武器使用法を学んできた。また、(コミュニケーションスキルを向上させるために)アラビア語と英語、コンピューター教育、フィットネスのコースにも登録する必要があった。

ずっと8カ月間兵士として従事していた27歳のハナン・アラ・シディさんが、この仕事はある種の人道的奉仕となることから、仕事を引き受けたと語った。「私はとても嬉しいです。預言者のモスクで働けて、アッラーを崇拝するお客様に奉仕できて光栄です」と、アラ・シディさんはアラブニュースに語った。

アラ・シディさんは、サウジビジョン2030の旗振り役となることを誇りに思っていると述べ、現代は女性エンパワーメントの時代だという。

「この職場で働けることに感謝しています。私たちの指導者は女性に多くの機会を与えてくれました。自動車を運転できることから、あらゆる分野で働けることまで、女性は男性と平等です。何も違いはありません」と、アラ・シディさんは語った。

この6カ月間、メディナで治安維持任務に就いてきた27歳のリーム・アル・マージュブさんが、アラ・シディさんの気持ちを上手く代弁した。サウジビジョン2030は軍隊、航空業界、政府機関といったさまざまな分野で就職できるように、サウジ女性をエンパワーしている、とアル・マージュブさんは指摘した。

「これこそ女性の時代です」と、アル・マージュブさんはアラブニュースに語った。「女性たちが参入したいとずっと思ってきた分野は数多くありますが、とりわけ今や、女性が軍隊に入ることができるのです」

歴史的な見地から言えば、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子が2013年4月にサウジビジョン2030の構想を立ち上げて以来、サウジアラビア史上数多くの注目に値すべき変化が生じているが、この2つの聖地に女性隊員が派遣されることも、その1つに挙げられる。

女性の経済的包摂や職場参加をはじめとした女性のエンパワーメントは、サウジビジョン2030プログラムの主要目標の1つだ。

こうした戦略の一環として、サウジアラビアは法的改革を導入するに加え、観光、投資、文化など、女性の雇用機会を生み出す数多くの分野のプロジェクトやイニシアティブに資金を供給している。

このようなイニシアティブと併せて、政府部門は職場での女性の権利を保証し、守ることに専念している。人的資源・社会開発省はジェンダーに基づく差別を減らし、成長とイノベーションを育む安全な労働環境をつくる方法を見出すことに取り組んでいる。

また、女性たちは法律をつくり、事業運営をする上でも自らの役割を果たしており、民間部門の投資においても主要な役割を果たしている。サウジアラビアには今や初の女性プロレーシングドライバー、女性大使、女性裁判官、受賞歴のある女性映画監督もいる。

防衛分野におけるジェンダー平等の進捗度合いは、とりわけ目覚ましいものがある。サウジアラビアは3年前に、女性の軍への入隊を認める決断をした。

2020年に、サウジアラビアの国軍に女性のための軍事組織が立ち上げられた。今年の2月に、国防省は王国内の男性と女性が、統一された入隊ポータルサイトで、入隊申請ができると発表した。

今や女性が就くために開かれている職位の中には、上等兵、伍長、軍曹があり、サウジアラビア陸軍、サウジアラビア空軍、サウジアラビア海軍、サウジアラビア防空軍、戦略ミサイル軍、医療サービス軍をはじめとして、将来の雇用主となる組織が長い列をなして女性たちを待ち受けている状態だ。

COVID-19のパンデミックの中で、昨夏のハッジのシーズン期間中、女性警官が初めてメッカの治安部隊に参加した。

女性警官たちと同様に、メディナの預言者のモスクに駐留する全員女性の部隊は、サウジ男性ができることは何でも、サウジ女性もすることができると証明したことにより、伝統主義者にとって、たとえどんなに男性がすべき仕事であるかのように見えても、女性たちがその仕事をやってみると、女性特有の手際の良さから、恩恵を授かることが明らになっている。

メディナで最近訓練を受けた隊員たちは、COVID-19の感染拡大防止措置を訪問者たちに遵守させながら、行商や物乞いにも目配りしている。防衛関係従事者の家庭に育った29歳のアル・ハヌフ・アル・ゴムジさんが、この神聖な都市での任務は大いにやりがいがあると語った。

「この気持ちは、言葉では完全に言い表せません」と、アル・ゴムジさんはアラブニュースに語った。「私は預言者のモスクにいて、訪れる人々を見守っています。私は自分自身と同僚のことをとても誇らしく思っています」

この好例として、アル・ゴムジさんは迅速に行動することを要求された状況を挙げた。「50歳の女性がこのモスクのここで卒倒しました。私はすぐに救急チームを呼び、その女性は極めて適切な処置を受けることができました」と、アル・ゴムジさんは思い出した。

軍で働けることは、アル・ゴムジさんの高まる自尊心の拠り所となっている。「防衛分野に従事している兄弟たちに、私も加わることができました。他のどんな分野よりも、この分野に参入したかったのです」と、アル・ゴムジさんはアラブニュースに語った。

今日のサウジアラビアについて話していて、アル・ゴムジさんは次のように語った。「今や私たちは、数多くの分野で働く女性たちを目にします。女性たちは男性たちとほぼ平等です」

Twitter: @ディーマ・アル・フダイル

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