アラブニュース
リヤド:サウジ開発基金がヨルダンのシリア難民のためにアズラック難民キャンプで再生可能エネルギーの電力網を開発する920万ドル規模の先駆的プロジェクトを立ち上げたと、サウジ国営通信が7日、報じた。
資金調達は、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)との協力・連携のもと、王国からの助成金の形で行われると、同基金CEOのスルタン・アル・ムルシェド氏が述べた。
再生可能エネルギーの分野でこの種のものとしては世界初となる同プロジェクトは、5万4000人以上の難民に無料でクリーンな電力を提供することを目的としており、全てのキャンプ施設を送電網につなぐことで、1万以上のシェルターに電力を届けることになる。
「我々は、国連難民高等弁務官事務所と10年以上にわたる長い関係を築いてきました。その中で、我々は世界中の数多くの難民に対して共同で支援を提供することができました」と、アル・ムルシェド氏は述べた。
「この基金を通じて、サウジアラビアはシリア難民と受け入れ国政府を支援するために3億ドルを拠出し、高等弁務官と連携しながら、7800万ドルに相当する17のプロジェクトを実施してきました」。
#SaudiFundforDevelopment CEO @Saalmarshad launched an Electrical Network Project at Azraq camp – Jordan in cooperation with @Refugees. This project will provide clean energy for more than 54,000 Syrian refugees. #KSA #ProsperTogether#SDG7 pic.twitter.com/c9Fy4wfnAx
— الصندوق السعودي للتنمية (@SaudiFund_Dev) July 7, 2021
また、アズラック難民キャンプの住民に対する基金の支援には、エネルギープロジェクトだけではなく、医療を提供するための300万ドルの資金援助も含まれており、これは3万7000人以上の難民に恩恵をもたらすことになると、同氏は付け加えた。
UNHCRの上級地域渉外担当官のマムーン・モーセン氏は、王国と基金の支援に感謝を表明した。同氏は、「キャンプの厳しい環境で暮らす何万人ものシリア難民に電力を供給するこの重要なプロジェクトの開発における同基金の役割」を称賛し、「キャンプでは、電力網の開発が彼らの日常生活を向上させた」と述べた。
サウジアラビアのナイフ・ビン・バンダル・アル・スダイリ駐ヨルダン大使は、次のように語った:「アズラック難民キャンプの電力網を開発するこの具体的なプロジェクトは、サルマン国王とムハンマド・ビン・サルマン皇太子が率いるサウジ政府が、基金の活動戦略を通じてシリア難民と彼らを受け入れる社会を支援するために行った多大な努力を反映しています。同基金は、持続可能な開発の支援を行い、社会的・経済的支援を提供することで、多くの途上国に安定と繁栄をもたらしている最大規模の、最も重要な、積極的に活動している機関の1つとなっています」。
サウジ開発基金には、国連の国際的な人道支援活動の主要パートナーとして、人道問題を支援してきた長い歴史がある。同基金を通じて、サウジは国連の傘下で活動する14の国際機関を支援するため、約10億ドルを拠出してきた。
アズラックのキャンプで行われたプロジェクトの発足式には、ヨルダン政府高官とUNHCRの代表者らが出席した。