
アラブニュース リヤド
ジャマル・カショギ氏の息子、サラー氏は23日、父の事件に関してサウジアラビアの裁判所が下した判決を歓迎し、「サウジアラビアの司法に対する家族の全幅の信頼」が強まったと述べた。
「司法の公平性は正義と迅速な裁判という2つの原則に基づいており、そこには不正も先送りもない」とサラー氏はアラビア語でツイートした。
「今日、司法は私たち、故ジャマル・カショギの子どもたちを公正に扱いました。私たちは正義が下され、公正が実現したことで、サウジアラビアの司法に対する全幅の信頼がさらに強まりました。神に感謝します」
サウジ人権委員会は23日、カショギ氏の事件に関する判決は、サウジアラビアの司法の独立性と公平性を表す例であり、被告の裁判は国際基準に沿ったものだとツイートした。
同委員会のアワッド・アルアワッド委員長は次のように述べた。「23日、カショギ氏の事件で被告に出された予備判決は、サウジの司法の独立性、公平性、能力、正義の善行、そして刑事免責のないことを明確に証明しています。これらは同国の法律に規定されており、中でも重要なのは政府の基本システムです」
委員長は、この判決は被告、弁護士、検察庁、検察官を含む事件の当事者が司法権を行使できることを保証するなど、公正な裁判の原則が守られた審理が数回行われた後に出されたものだと述べた。
さらに「彼らのすべての権利は、公正な裁判に関する国際基準に沿ったサウジの規範によって保証されています」と述べた。
アルアワッド委員長は、同委員会がこの裁判に関するすべての公判に参加し、正当な手続きで行われたことを確認したと述べた。
また、委員長はメディアなど外部から裁判の進行に影響を与えようとする動きがある中、裁判所が法廷に臨んだことを称賛した。
またアラブ首長国連邦 (UAE) も、カショギ氏の事件に関するこの判決について、サウジアラビアが完全な透明性と公正性を持って法を施行するという意思を証明していると評価した。
首長国連邦通信社WAMの16日の報道によると、UAEのアンワール・ガルガーシュ外務担当国務大臣は、同国の司法制度はカショギ氏殺害に関与した人物の裁判を扱う上で、独立性、公平性、効率性を証明したと述べた。
UAEは、地域の安定と安全保障に向けた取り組み、そして地域の安全保障の主要な保証人「アラブ穏健派の枢軸国」でリーダーシップをとるサウジアラビアを支持するとガルガーシュ大臣は付け加えた。
バーレーンは、事件の被告に対する判決が「司法の統一性を反映した」と述べた。
一方、米国政府高官は、サウジの裁判はカショギ氏の殺人の責任がある人に責任を負わせるための重要な第一歩だと述べた。
また同高官はサウジに対し、引き続き「公正で透明な」司法手続きを行うよう促した。リヤド刑事裁判所の判決は世界中でさまざまな反応を引き起こした。
2018年10月2日にトルコ・イスタンブールで起きたジャマル・カショギ氏殺害事件で、5人が死刑、他の3人が長期的な懲役刑を言い渡された。
サウジのニュースチャンネル「アル=アラビーヤ」のインタビューで、サウジの弁護士Mohamed Al-Mahmood氏はこう述べた。「今日、サウジアラビアは透明性があり、あらゆる外部の影響から独立した刑事司法制度があることを世界中に向けて発表しました」
「裁判官は、信頼性の高い調査と確かな証拠に基づいて判決を下しており、それらが明確で説得力があるものだと確信しています」
銃殺刑や実刑判決を受けた被告人には、第二審で控訴する権利がある。
「この段階は司法制度において20年もの経験を持つ独立した裁判官5人が主導する控訴審で行われます」
「この裁判官たちは提出されたすべての証拠を検討し、被告の容疑をそれぞれ再調査します」
リヤドで活躍するジャーナリストのJasser Al-Jasser氏は、カショギ氏の裁判はサウジ市民が巻き込まれた刑事事件として扱われ、「メディアや政治に関係するもの」とは扱われていないと述べた。
Al-Jasser氏はアル=アラビーヤに対し、「検察当局は、カショギ氏殺害についての情報、手がかり、または証拠をトルコ当局に求め、裁判の第一段階で殺人に関与した可能性のある者を尋問する包括的な調査を行った」と語った。
「裁判は透明性に基づいて行われ、訴訟手続きにはトルコの代表、国際機関、外交官、そしてカショギ氏の家族が出席した」
ドミニク・ラーブ英国外務・英連邦大臣は次のようにツイートした。「ジャマル・カショギ氏殺害は恐ろしい犯罪だ。カショギ氏の家族は、当然、この残忍な殺人に対して正義が行われるのを目にするべきだ。サウジアラビアはすべての責任者に責任を問い、このような残虐な行為が二度と起こらないようにすべきだ」
戦略・経営コンサルティング会社コーナーストーン・グローバル・アソシエーツの創業者ガネム・ヌセイベ氏は次のように述べた。「私はイデオロギー的に死刑に反対しているが、それが法律であり、おそらく彼の家族が望んでいることである」