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サウジアラビア特使:ロシアの人権理事会停止は「エスカレートしたステップ」

サウジアラビアの国連常駐副代表、モハメド・アブドルアジーズ・アラテーク氏。(SPA/ファイル)
サウジアラビアの国連常駐副代表、モハメド・アブドルアジーズ・アラテーク氏。(SPA/ファイル)
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09 Apr 2022 12:04:05 GMT9
09 Apr 2022 12:04:05 GMT9
  • モハメド・アラテーク氏は、この動きは緊張を高めると述べ、人権は「選択性、二重基準、政治化」の対象であってはならないと警告
  • UAEは、国連は「同好の士が集うクラブ」として構想されたものではないとし、互いに『主張を押し付けあう』のではなく、『対話する』場を維持する必要があると強調

ニューヨーク:サウジアラビアは、木曜日に行われた国連総会による、人権理事会におけるロシアの資格停止の動きを、すでに緊張状態にある状況をさらに悪化させる「エスカレートしたステップ」であると評した。

同国は、人権問題は「選択性、二重基準、政治化」の対象であってはならないと強調した。

サウジアラビアの国連常駐副代表、モハメド・アブドルアジーズ・アラテーク氏は、この動きは政治化の一形態であるだけでなく、特定の国家に他の国家よりも多くの権利を与えるという点で、一方的な性質があると述べた。

国連総会は、「重大かつ組織的な人権の侵害と乱用」を理由に、ロシアを47カ国からなる人権理事会から排除することを決議した。

米国が主導したこの動議の投票では、93カ国が賛成、24カ国が反対、サウジアラビアを含む58カ国が棄権した。

アラテーク氏は、棄権の理由を次のように語っている。「すでに緊迫した状況を悪化させることは、ロシアとウクライナの間で行われている『地域と世界に政治的、経済的、人道的な悪影響を与えない平和的解決を目指す』協議に悪影響を及ぼすと考えた」

人権理事会からのロシア追放は、「多国間の活動を脅かし、国際法の原則に反する重大な前例」を構成し、国際機関の活動に悪影響を及ぼすと、彼は続けた。

大使は、国際人道法に違反する行為について、「あらゆる形態で、どこで発生しても」非難するとした。ウクライナ情勢の悪化を嘆き、民間人と民間用地の保護を呼びかけた。

UAE国連常任代表のラナ・ヌセイベ氏は、ウクライナにおける「国際人道法のあらゆる侵害を、力強く非難する」ことを改めて表明した。

「民間人はこの紛争の矢面に立たされている。これを終わらせ、彼らを助け、当事者は国際法の下での義務を順守しなければならない」と彼女は述べた。

UAEが投票を棄権したことについて、ヌセイベ氏は、「現場の事実を明らかにすることは、被害者に正義をもたらすためにも重要であるが、長期的には、コミュニティが癒され、和解し、持続可能な平和を構築するためにも重要である」と述べた。

人権理事会のメンバーとして、UAEは以前、ウクライナにおける人権および国際人道法の侵害の疑いを調査するための国際独立調査委員会の設置に賛成票を投じた。

ヌセイベ氏は、調査委員会は調査を開始したばかりであり、「適正な手続き(デュー・プロセス)では、調査メカニズムがその仕事を終えることができることが要求される。今日、我々はこの決議について棄権することを決めた。なぜなら、この国連総会で行ういかなる決定もデュー・プロセスに基づくものであることを確認する必要があるからだ」と述べた。

さらに、「国連は、互いに、そして私たちと反対の意見を持つ人たちとも、対話と建設的な関わりを持つことを前提に成り立っている」と付け加えた。

「国際システムを構成する組織は、同好の士が集うクラブとして設立されたわけではない。多国間の場では、互いに『主張を押し付けあう』のではなく、『対話する』場を維持する必要がある。この考え方は、この組織の基礎となるDNAの中にある」

ヌセイベ氏は、ウクライナの即時停戦に向けた外交努力を倍加させるよう呼びかけた。ロシアとウクライナの間で進行中の交渉を支持し、UAEは「あらゆる調停努力を全面的に支持する」と述べ、次のように付け加えた。「私たちが持つ連合としての強さは、私たちの包括性の中にある」

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