
ガーディ・ジョーダ
リヤド:リーダーシップに関するフォーラムにおいて、サウジアラビアは急速に変化する世界で新たな未来に向かって国家を運営するために、各世代が協力し合う必要があると語られた。
9日水曜日、リヤドのキング・アブドルアジーズ国際会議センターで、「障壁を除き変化を促すための世代間の対話」のテーマのもとに2日間にわたり開かれるミスク・グローバルフォーラムが始まった。
同フォーラムはサウジアラビアの若者世代とそれ以前の世代との溝を埋め、コミュニケーションを通じて前向きな変化を起こすことを目指すものである。主催者は、来場者およびバーチャルでの参加者は4万人に上ると推定している。
ミスク財団のバドル・アル・バドル最高経営責任者は次のように述べる。「私たちには偏見があります。固定観念があります。背景事情、考え方、所属先、年齢、世代も異なっています。そんな私たちが協力し合うにはどうすればよいのでしょうか。それは、コミュニケーションをとり、話し合い、世代を超えた対話を行うことから始まるのです」。
彼は、ビジョン2030を実現し国家の変革を成し遂げるために、サウジアラビア人にはチームワークが必要であると語った。
今年のフォーラムは、サウジアラビアの若者の才能を実現するというムハンマド・ビン・サルマン皇太子の構想に導かれ、ミスク財団10周年を記念して開催される。
業界の専門家、リーダー、起業家、およびクリエイターらが同フォーラムに集い、スキル、リーダーシップ開発、コミュニティ、起業家精神の4分野について、変化という課題への対応策について議論する。
講演者は、変化の速度に後れを取らないことの重要性や、リーダーの役割を果たすにあたっての適応力の必要性について検討した。
ハイファ・ビント・ムハンマド・アル・サウード観光副大臣は、リーダーは部下に刺激を与え、柔軟性を持たなければならないと述べた。
彼女は、「周囲の人々に刺激を与えられれば、多くの物事を達成できる余地を与えることができます。リーダーが笑顔で、やる気を起こさせ、力を与え、他人の時間を尊重する姿を見せれば、そのリーダーは人々を導くことができます」と語った。
作家であり自己啓発家のジョン・サネイ氏は、集まった人々に対して、より良い未来への鍵は「独自性」であると説いた。
彼は、「皆さんには、制度からはみ出して欲しいと思っています。なぜなら、そういった個人の独自性こそが宝物だからです」と語った。「そしてこれこそが、量子的な未来という新しい世界に向かうにあたって、私たちが考えておかなければならないことなのです」
「農業の町や工場には従うべき規則があったように、未来にも多くの規則があります」
「私たちが従うべき対象は、先祖から制度へ、そして自らの独自性へと移ってきたのです。これは常識となり、私たちはこのことを世界観に組み込む必要があります」
サネイ氏は、常に変化し続ける世界に適応するためには、好奇心と創造的エネルギーが必要であると述べた。
彼は、「これからの時代に必要な能力はIQではなく、適応力です。論理的思考力が必要となるわけではありません。分析力が必要となるわけではありません。なぜなら、人工知能技術がそれをやってくれるからです」と語った。
「私たちは1日16時間、畑で働くわけではありません。すべては、感情的知性ということに集約されます」
ミスク・グローバルフォーラムは、対話によって障壁を打ち破り、変化を促し、世界や業界を超越する問題への意識向上を目的として2016年に発足した。
同フォーラムは、ビジネス、文学、文化、科学技術を通じて社会発展の機会創出を目的とするミスク財団の旗艦的取り組みである。
アル・バダル氏は、700件のワークショップおよび600件のイベントを開催し、サウジアラビアの若者層の雇用を創出する数百社の新興企業を支援した協賛者各位に謝意を表明した。