
リヤド:博覧会国際事務局(BIE)の調査団メンバーらが、リヤド万博2030の建設予定地を視察した。
今回の視察では、600万平方メートルに及ぶ会場の基本計画が公開された。
調査団はリヤド市王立委員会(RCRC)のファハド・アブドルモーセン・アル・ラシードCEOの案内で、地下鉄キングアブドラ金融街駅に到着し、市のインフラ計画の中核をなす効率的で持続可能なハイテク公共交通システムについての紹介を受けた。
また調査団は、リヤドの将来のモビリティ計画の意義について協議する機会も得た。
アル・ラシードCEOは次のように語った。「リヤドの持続可能性戦略におけるモビリティ構想の一環として、地下鉄を首都圏の市内のインフラに統合し、リヤド市内の主要施設や宿泊拠点へのつながりやすさを確保しています」
「首都のインフラへのこうした投資は、リヤド万博2030の立候補への、私たちのリーダーシップ、およびすべての政府機関の支持を表しています」
BIE調査団メンバーは、将来リヤド万博2030の会場となるリヤド地下鉄網のうち、まもなく運行開始となる176キロメートルの4号線に乗車した。
サウジアラビアのサレ・ビン・ナセル・アルジャセル運輸物流大臣とサウジ航空(サウディア)グループのイブラヒム・アル・オマル会長は、調査団の昼食に参加した。
昼食会でのスピーチで、アルジャセル運輸物流大臣は次のように述べた。「この国全体が変革期を迎えており、運輸・物流部門は重要な役割を担っています」
「既に全国で5つの公共交通バスネットワークを稼働させ、200都市・行政区域をカバーする都市間バスサービス網を展開しています。道路連結性指数の世界競争力で、サウジアラビアは米国、スペインに次いで1位を獲得しています」
「250都市にサービスを提供し、2030年までに3億3千万人の旅行者に対応できるよう、サウジアラビアの航空輸送能力を向上させます。さらに、道路や地下鉄で万博会場と空港や市内の他の地域が直接つながることになります」
また、調査団はキングアブドラ金融地区(KAFD)の本社でサウジ公共投資ファンド(PIF)の担当者と会談した。一行は、最高の万博を実現するために、建設・文化事業・イベント運営などの分野で外国企業と提携するとのPIFの意欲について議論した。
また、アデル・ビン・アーメド・アル・ジュベイル外務・気候担当国務大臣特使も調査団メンバーらと会談し、サウジアラビアはカーボンニュートラルを超えて、全体として掛け値なしにプラス影響をもたらす初の万博の開催を目指すと伝えた。
また同氏は、2030年万博はサウジ・グリーン・イニシアティブとリヤドの持続可能性に関する戦略に貢献するとし、「リヤド万博2030が環境保護の価値観に沿うよう」すべてが実施されるとした。
訪問の最後には、リヤドのダウンタウンで政府高官やRCRC関係者が出席する夕食会が開かれ、調査団は史跡のある地区であるAl-Dahoを堪能した。