リヤド: ミスク財団傘下のマンガプロダクションズ社は25日、「アラビア語吹き替え」コンテストの結果発表式をリヤドで開催した。
式にはサウジアラビアおよび他アラブ諸国の著名な吹き替え会社から審査員、およびアニメ・エンタメ業界の専門家や有力者らが出席した。
コンテストは2週間にわたって行われ、アラブ世界全体から1800件を超える応募があった。声優業に熱心な人なら誰でも参加でき、マンガプロダクションズのアニメ分野でのプロジェクトに参加する機会を提供するものだ。
ジハド・アル=アトラシュ氏、サナ・ユーニス氏、スアド・ジャワド氏、イブラヒム・アル=ハサウィ氏といった豪華な顔ぶれで構成される審査委員会は、1月30日から2月11日にわたって開催された今コンテストの優勝者を発表した。
委員会は最終候補者を審査し、それぞれの声優に点数をつけた。最後は投票によって優勝者が決定した。
男性声優のエリヤス・ゾロキ氏と女性声優のノラ氏が、マンガ・プロダクションズ主催プロジェクトのシーン吹き替えコンテストでの今回優勝者となった。
アラビア語吹き替え声優のアル=アトラシュ氏はアラブニュースの取材に対し、アラブ世界は今、独自のエンターテインメントを発展させ、その文化を世界にお披露目する刺激的な時期にあると述べた。
「この大会の参加者は非常にレベルが高いです。これはマンガプロダクションズの事業がいかにうまくいっているかを示すもので、ぜひとも幅広いアラブ人視聴者に見てほしいものです」
「かつての私たちは自分たちのものではない、輸入された文化を楽しんでいました。しかし今や、私たちは自分たちの文化を世界中の国々に発信しています」
審査委員会は、マンガプロダクションズ制作作品を用いてサウジおよび他アラブ諸国の若者がアラビア語のアニメ声優業で活躍していく足がかりを作った今大会を称賛した。
マンガプロダクションズのCEOであるイサム・ブカーリ氏は以下のように述べた。「マンガプロダクションズは設立以来、アラブ人の若者発掘・育成に力を入れてきました。アラブの才能ある人々を吹き替え業界に受け入れ、その中でも優れた才能を我々の今後のアート作品に起用していけることをうれしく思います」
「私たちは今日、これらの才能ある人々を育成し、彼らの夢の実現を可能し、またアラビア語のコンテンツを多言語に吹き替え、輸出していくことで、サウジのクリエイティブ業界にポジティブな影響を与える取り組みを続けることを誇りに感じています」と述べた。
審査員を務めた俳優のジャワド氏は「このコンテストは私が40年以上夢見てきたものです。こうした若い才能を刺激するためにマンガプロダクションズの採用しているこのアプローチは、将来を担う世代にとっても心強い展望となるものです」と述べた。
別の審査員で声優のサナー・バクル氏は「今回審査員になれたことを非常に光栄に思います。すばらしいコンテストでした」と述べた。
アラビア語アニメ分野におけるパイオニアであるマンガプロダクションズは才能の育成と支援に力を注いでいる。プラットフォーム・Madrasatiで教育省および文化省と提携して行われている「Teaching Manga」等の取り組みを通じて、学生数は300万人を超える。
サウジの若者を支援に重点を置くマンガプロダクションズは、業界を牽引するため、これまでに4000人以上のクリエイティブ分野における才能を育成してきた。