パリ:高校生のロールプレイングゲーム「ペルソナ」シリーズで名を馳せた日本のゲームデザイナー、橋野桂氏は、最新ゲーム「メタファー:レファンタジオ」の発売を翌週に控え、物思いにふける日々を送っている。
「自分が手がけたゲームの数を数えることすらできない」と、1990年代半ばからセガ傘下のパブリッシャー、アトラスで働いている橋野氏はAFPのインタビューに語った。
最新作では、ペルソナのモンスター退治アクションを東京から中世風のファンタジー世界に移し、「ゲーム・オブ・スローンズ」を思わせるような作品に仕上げた。
「我々はファンタジーのジャンルでは素人同然です」と彼は語り、自分とチームは何か違うものをもたらすことができると感じていると付け加えた。
「ファンタジーゲームを作るとしたら、どんなものができるか見てみたいという好奇心が、我々を突き動かしました」と彼は語った。
怪物と戦いながら絆を深めていく高校生たちを描いた「ペルソナ」は、1996年の初版以来、世界的なヒットとなっている。
橋野氏は2006年に同シリーズを引き継ぎ、『ペルソナ3』、『ペルソナ4』、『ペルソナ5』のディレクターを務めた。このうち『ペルソナ5』は全世界で1000万本以上を売り上げた。
最新作はこれまでのシリーズとはかなり異なるが、プレイヤーが同様の感情を得られることを期待していると橋野氏は語った。
橋野氏は、いじめやうつ病など、主流のビデオゲームではあまり扱われないテーマを扱うために、常に不条理なユーモアや超自然的な要素を取り入れてきた。
「ペルソナ」ではキャラクターの感情や心理に重点を置いているが、「メタファー」のキャラクターたちは不安とどう向き合うかを模索していくと彼は述べた。
彼は、プレイヤーが日常生活で役立てられる要素を見つけられることを期待していると語った。
「私たちは、皆さんにインスピレーションを与える方法を見つけようとしているのです」と彼は語った。
「メタファー」は、統治者の死後、分裂した王国を巡る少年の冒険を描いた「ペルソナ」とは異なる難題を提示していると彼は語った。
「メタファー」がフランチャイズの始まりになる可能性があるという話もすでに上がっている。
フランチャイズの可能性について彼は、「人々がこのゲームについてどう思うか見てみないとわからない」と語った。
「人々が気に入って、もっとプレイしたいと思えば、継続できるでしょう。その時は考えます」と彼は語った。
AFP