
ドバイ:『NARUTO-ナルト-』の春野サクラ役やゲーム『ソウルキャリバー』のソフィティア役で知られる日本のベテラン声優、中村千絵が、アラブ首長国連邦への初訪問となった12月14日と15日にドバイのタイムズスクエアセンターで開催されたグリーティングイベントに特別ゲストとして参加した。このイベントはSpeedy Comics Middle EastとPopcon Middle Eastが主催した。
アラブ首長国連邦のNARUTOファンは、サインをもらったり、一緒に写真を撮ったりして大喜びだった。
中村はアラブニュース・ジャパンの独占取材に応じ、声優を始めたきっかけを語った。「幼い頃、ステージに立つことを目指し、歌やダンスに触発されました。ただダンスは苦手だったので、あきらめざるを得なかったのです。そんな時、姉から 『声優はいろいろなことができる 』とアドバイスを受け、やる気が出て声優の道に進むことにしました」
「小さい頃からアニメや海外ドラマが好きで、それに影響されて高校で声優の勉強や練習をし、20歳で正式にデビューしました 」と付け加えた。
中村は、アニメの声優としての初出演は『DTエイトロン』のエリス(1998年)だったと語った。
『NARUTO-ナルト-』の春野サクラ役について中村は、「最初は、岸本斉史さんの『週刊少年ジャンプ』で連載されている『NARUTO-ナルト-』のオーディションで、いろいろな声優さんや女優さんの中に混じっていました。『NARUTO-ナルト-』という名前から、ラーメンにちなんだ作品かと思いきや、忍者の世界の物語だと知り、興味を持ちました。オーディションで自分の演技に自信が持てなかったときに、アニメ『NARUTO-ナルト-』シリーズの春野サクラ役に決まったという知らせを受けたのです」
「当初、ヒロインキャラのサクラは可愛くて綺麗なイメージのキャラクターだと思っていましたが、物語が進むにつれて、もっとストレートでシリアスな声のキャラクターにするようシリーズの制作チームから通達されました。 サクラはうちはサスケに恋するただの女の子ではなく、任務を優先する必要のある忍者で、それがアニメシリーズにおけるサクラのキャラクターの重要な要素の一つなのです 」
さらに、彼女は『ソウルキャリバー』での役を振り返り、彼女にとって非常に重要な役だったと語った。「今回の作品は、前任の声優ソフティアが交代したことから始まり、キャラクターの演技にギャップが出ないようにすることが、スタート地点として大きなプレッシャーでした。しかし、ソフィティアを演じ、彼女の本質とキャラクターをゲームに反映させるというプロセスを経ていくうちに、それが自分にとって心地よいものになってきたのです」
「ソフィティアとサクラは違うフランチャイズのキャラクターですが、戦う女性でありながら、強さの中に女性らしさや優しさを持ち続けるという共通点があります 」と彼女は付け加えた。
中村は、この地域でアニメや日本文化の大ファンが多いことに驚いたと語った。彼女は、アニメがさまざまな国の人々をひとつにすることができると信じており、その一部になれたことにとても感謝している。「UAE訪問中、さまざまな人々に会えてとても嬉しかった。アニメプロジェクトの質の高さが、多くの人々を惹きつけているのだと思う」
スピーディー・コミックスのグループCEO、ラシード・アル・ファルーク氏は今回のイベントについて、「日本のベテラン声優をドバイに招聘することで、また新たなマイルストーンを達成できたことに感激しています。スピーディー・コミックスは、UAEの地元家族経営企業として、アニメや漫画を含むGCC地域のポップカルチャーを振興しています。私たちはこの成功をさらに発展させ、ファンの皆様に喜んでいただけるよう努力を続けていきます」と述べた。
「我々は、UAEと日本文化の架け橋となるべく尽力しており、政府も素晴らしい仕事をしてくれています、この国間の素晴らしい取り組みの一翼を担えることを光栄に思います。来月には平田広明(『ONE PIECE』のサンジ)が来るし、『HUNTER×HUNTER』からも誰か来ます。次のメインイベントは2025年11月で、映画、TVシリーズ、アニメ、ゲームなどの主要な有名人を招き、多くのアクティベーションを行う予定です」と付け加えた。