
Amin Abbas ドバイ
カプコンの日本人イラストレーター兼アートディレクターの池野大悟氏は、1994年にデザインの世界に足を踏み入れて以来、25年以上にわたりゲーム業界で活躍し、いくつもの作品を制作してきた。
アラブニュース・ジャパンの独占インタビューで、池野氏はゲーム業界でのキャリアをスタートさせるきっかけとなったゲームへの思いについて語った。
「子どもから大人になるまで、新世代のゲーム機が発売されるたびに様々なゲームを体験してきました。小学生の時はファミコン、中学生の時はメガドライブとPCエンジン、高校生の時はスーパーファミコン、そして大学生の時はプレイステーションと、ゲームも自分と一緒に成長してきた感じがします」と池野氏は振り返る。
「小さい頃から漫画やアニメにも夢中でした。小学校2年生くらいから漫画のキャラクターを模写して絵の練習をしていました。最初に描いたのは鳥山明さんのDr.スランプのキャラクターで、その後、キン肉マン、北斗の拳、ドラゴンボール、スラムダンクなどのキャラクターを描いたのを覚えています。自分で作ったオリジナルストーリーもいくつかありました」と池野氏は説明する。
「高校卒業後、デザインの専門学校に進学し、最初に入社試験を受けたのがカプコンでした。コナミの入社試験も受けようと思っていたのですが、その前にカプコンから合格通知が来たので、他社の入社試験を受けることなくそのままカプコンに入社しました」と池野氏は付け加えた。
入社当初はポスターやゲームのパッケージのイラストレーターとして活躍していたという。
「西村キヌさん、あきまんさん、SENSEIさん、BENGUSさんなど、素晴らしいアーティストの方々に指導を受け、仕事を見ていてとても勉強になりました。特にあきまんさんから、絵のスタイルと仕事の姿勢の両面で大きな影響を受けました」と池野氏はアラブニュース・ジャパンに語った。
池野氏によると、同氏の最初のプロジェクトは、パナソニックの3DO版の対戦型格闘ゲーム「ストリートファイターII X」のキャラクターデザインなどを担当したという。
池野氏はまた、同氏が直面した課題のいくつかは、より経験豊富なアーティストとのプロジェクトに取り組むことへの自身の不安によるものであったと説明した。
「しかし、彼らの水準に到達するために自分を追い込むことに全力を尽くしました。その後、イラストレーション部門から研究開発部門に異動し、デザイナーとして仕事をすることになりました。その時、急速に発展するゲームハードの性能に対応するためには、自分の技術をさらに広く深いものにし、キャラクターや背景画の品質を上げていく必要があると感じました」と同氏は話した。
池野氏が好きなゲームのいくつかはアクションゲームだったという。
「今まで遊んできた多くのゲームを思い返してみると、カプコンのゲームがたくさん含まれています。ファミコンの『戦場の狼』と『闘いの挽歌』、メガドライブの『ストライダー飛竜』と『大魔界村』、スーパーファミコンの『ファイナルファイト』と『ストリートファイターII』などです。こういったゲームは下手ですが、格好良くて強いキャラクターが登場するゲームが好きなのだと思います」と池野氏は説明した。