
ハムス・サーレハ
ドバイ:2020年ドバイ万博のサウジパビリオンは先週の待望の開幕以来、来場者にとって重要な立ち寄り場所となっている。
面積1,320平方メートルのミラースクリーンが特徴の長方形のファサードは、王国古来の文化や遺産、自然の景観の美しさとともに、現在および未来の野心的な急速な発展を映し出す設計とされている。
同パビリオンが提供する自慢の文化関連の催しのひとつに、海外からの来場者や子どもたちにヤシの葉編みとアル・カット・アル・アシリなどのサウジの工芸を教えるワークショップがある。
アル・カット・アル・アシリは王国の南部のアイデンティティに深く根差した芸術で、女性のみが手掛けるものだ。
この芸術を実演するためサウジ人アーティストのアファフ・ダジャム氏は今週パビリオンに常駐し、土器の壺に色を塗りアル・カット・アル・アシリがどのようにできるのかデモンストレーションを行った。
アラブニュースとのインタビューでダジャム氏は、特にドバイ万博に訪れる子どもたちと取り組むことを楽しみにしており、子どもたちが水彩やアクリルなどの様々な技術で色付けができるテンプレートを作ったと述べた。
2017年にアル・カット・アル・アシリがユネスコ無形文化遺産に指定されたことをきっかけに、ダジャム氏はこの芸術に夢中になった。以降、ダジャム氏はアル・カット・アル・アシリについて広範な研究を行った。
「研究は愛と情熱に変わりました」とダジャム氏は言う。「アシルの古い民家にアル・カット・アル・アシリを探し求め始め、自分のスタジオで記録を作成しました」
ダジャム氏の「記録」では、アル・カット・アル・アシリの始まりから、いかに発展を遂げたかまで研究している。「100年ほど前は、黒と赤の2色しか用いられませんでした。現在では黄色、赤、緑、白、青の、有名なアル・カット・アル・アシリの5色が用いられています」と氏はアラブニュースに語った。
サウジパビリオンは来場者にヤシの葉編み工芸について教えるため、サウジ人クリエイターのハビブ・アブドゥラ・アル・ファルハン氏を招き、カラフルなバスケットやボウル、マットを展示している。
キャリアを通して計5,000点以上にのぼる作品を制作しているアル・ファルハン氏は13歳のときにヤシの葉編みを始め、中断した。過去14年間においては、ヤシの葉を使った多用途に使える作品の制作に従事してきた。
アル・ファルハンはこれまでMothercareやTurquoise Mountainといった地域のレストランや国際ブランドとの仕事を経験している。
ワークショップは毎日午前10時~午後1時までパビリオンのパームガーデンで、午後5時~9時40分まで建物のオープンスクエアで開催されている。