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松本勝氏インタビュー:『リック・アンド・モーティ』の新作短編動画を手がけた日本人監督

アラブニュース・ジャパンの取材に応じた松本監督は、リック・アンド・モーティが大好きなアニメシリーズの一つであることから、このプロジェクトに携わることができて光栄だと語った。(Supplied)
アラブニュース・ジャパンの取材に応じた松本監督は、リック・アンド・モーティが大好きなアニメシリーズの一つであることから、このプロジェクトに携わることができて光栄だと語った。(Supplied)
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01 Dec 2021 03:12:48 GMT9
01 Dec 2021 03:12:48 GMT9

アミン・アッバス

ドバイ:日本人監督の松本勝(まさる)氏は、最近、リック・アンド・モーティの最新短編動画『秋葉原の大妖怪バトル(The Great Yokai Battle of Akihabara)』を手がけた。

アラブニュース・ジャパンの取材に応じた、SOLA DIGITAL ARTSの松本監督は、リック・アンド・モーティが大好きなアニメシリーズの一つであることから、このプロジェクトに携わることができて光栄だと語った。

しかし、同氏はこのプロジェクトに対し、日本人であるがゆえの難しさがあるのではないかと心配していたという。

「『リック・アンド・モーティ』のテイストは、日本人には出せないと感じていました。この作品は一見するとただのコメディですが、実際には非常に論理的で哲学的な内容になっています」と松本氏は解説する。

「短編映画を作るには、アーティスティックなものやアクション性の高いものが最適です。しかし、それでは『リック・アンド・モーティ』の面白さは伝わらないと感じました。そこで、日本を舞台にしたショートストーリーを作り『リック・アンド・モーティ』のメインストーリーに近いものにしようと考えたんです」

「クライアントから与えられたテーマは『ハロウィン』のイベントでした。『リック・アンド・モーティ』では、いろいろなデザインのエイリアンやクリーチャーが登場します。これらのデザインは面白く、オリジナリティもあります」と彼は語る。「日本には古来より『妖怪』と呼ばれるお化けの伝統があり、『百鬼夜行』と呼ばれる絵巻物にはさまざまなデザインの妖怪が描かれています。この『妖怪』をモチーフにすることで、日本には昔から想像力を働かせて面白いことをする人たちがいたということを、ハロウィンと絡めて表現しようと考えました」

監督によると、この短編の制作は今年の4月からSOLA DIGITAL ARTSで始まり、シナリオは福島直浩氏が担当した。

「6月には絵コンテとビデオコンテを作成し、プレスコ(セリフの収録)を行いました。7月から9月にかけては、ヤマトワークスさんと一緒に制作を進めました」と語った。

松本氏は、オリジナルの『リック・アンド・モーティ』のテンポ感を出すために、通常のアニメの1話と同じ内容量である30分のシナリオを作ったという。「30分というコンテンツを10分という尺の中にどうやって詰め込み、面白さを失わずにスピーディーに話を進めていくか、という点で苦労しました。残念ながら、この作業段階でいくつかのアイデアを捨てざるを得ませんでした」

「これまではリアルな表現のフルCGアニメーションを作ってきましたが、今回のように2Dルックの作品を作るのは初めてでした。そのため、フルCGと2DルックCGのワークフローやチェックの流れの違いに戸惑いました」と付け加えた。

日本のアニメやマンガから受けたインスピレーションについて、松本氏は次のように語っている。「日本の大友克洋監督の映画『AKIRA』からは、実写を凌駕するスーパーリアリズムをアニメーションで表現するという想像力に驚かされました」

「また、押井守監督の『パトレイバー2』では、大人が見ても違和感のない映像と人間ドラマが描かれていて、衝撃を受けたことを覚えています。黒田 硫黄(くろだ いおう)氏の『大日本天狗党絵詞』は、日本の土着的な世界観を題材にした作品で、私の大好きな漫画のひとつです」

この日本人監督は、日本には少ないCGプロダクションのひとつでキャリアを積んだ。

「職歴としては、ゲームのオープニング映像やCM、実写映画などを経て、フルCGアニメーションの仕事を始めました。当時は、フルCGで長編アニメーションを作るのは難しいと思っていましたが、挑戦することに価値があると考えて取り組みました」と語っている。

アニメーション業界での最初のプロジェクトについて、松本は次のように語っている。「CGディレクターとして最初に関わったプロジェクトはSOLA DIGITAL ARTS制作の『スターシップ・トゥルーパーズ インベイジョン』、『スターシップ・トゥルーパーズ : トレイター・オブ・マーズ』、そして『アップルシード アルファ』です」

監督は次のプロジェクトとして『攻殻機動隊 SAC_2045』の第2シーズンに取り組んでいるという。CGディレクターとして参加した同作品は、Netflixで近日公開予定だ。

『リック・アンド・モーティ』の短編動画『秋葉原の大妖怪バトル』は、松本勝氏にとって、CGアニメーション効果とともに2Dアニメーションを用いた初めてのプロジェクトである。

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