

ナダ・アルトゥルキ
アル・ウラー:先週末、アル・ウラーの雄大な山々の間、歴史的な異文化交流の中心地で、ポップスターのジェイソン・デルーロ氏は、サウジアラビア建国記念日に開かれた第2回アジムス音楽祭のステージに立ち、他と一線を画するパフォーマンスを繰り広げた。
アメリカ人のデルーロ氏は、「スワラ」や 「ジャレビ・ベイビー」といった最近のヒット曲や、「ソロ」や「イン・マイ・ヘッド」など昔からファンに愛されている曲などを歌い、観客を魅了した。
国民にも観光客にも等しく特別な音楽体験を与えたこのコンサートは、今年初めに現代美術展「デザートX」が開かれた場において、サウジアラビア王国第92回建国記念日を祝して開催された。
デルーロ氏はアラブニュースの独占取材に対して、「どこかへ行って何かを体験することはいつでもできます…。この場所での体験は、他の場所では得られない全く別のものなので、さらに素晴らしいショーを可能にします」と語った。
歴史的に貿易や巡礼路の戦略的な交錯地点として知られているこの集落には、峡谷のオアシスや、独特な「象の岩」などの隠れた名所がある。マディナ州の一部であるアル・ウラーは、サウジアラビア東部や他の地域に見られる文化的豊穣の象徴的存在である。
この場所の素晴らしさを伝えられる機会があるなら、私はいつでも飛びつきます。今回もそのような機会のひとつとなりました。
ジェイソン・デルーロ
彼は「岩と砂の間を通り抜けてここに来ると、まるで全ての物事からの隠れ家のようです。砂漠の真ん中にこの豪華さを持ってくるというのは、他のどのようなこととも異なる体験です。」と語った。
デルーロ氏は、「ここでは星々が全部見えます。岩や山が見えます。この世界の欠片を手にすることができます。そして、そこに最高級の豪華さが加わり、まるで他では味わえない世界が融合したかのようです」と付け加えた。
デルーロ氏は、2018年にはサウディア・ディルイーヤE-Prixにおいてエンリケ・イグレシアス氏、ブラック・アイド・ピーズ、エジプトのアムル・ディアブ氏らとともに初めてサウジアラビアでヘッドライナーを務め、この地域全体でパフォーマンスを行ってきた。
彼は、「とても長い間パフォーマンスをしてきましたが、今回はこれまでのどの経験とも異なる独特なものだったと言えます。世界中で演奏した経験がありますが、今日ここに来るときでさえ携帯電話で伝えないわけにはいきませんでした。『これはすごい』という感じです」と語った。
3日間にわたるアジムス音楽祭は、「ビジョン2030」の一環であり、サウジアラビア王国を観光の中心地とすることを目指した取り組みのひとつである。
「私は、この国において、男女が混合された観客の前でパフォーマンスを行った演奏者として、最初ではないとしても、最初期のうちの一人です。歴史の小さな一部となれたことを誇りに感じ、光栄に思っています」
デルーロ氏は、「この場所の素晴らしさを伝えられる機会があるなら、私はいつでも飛びつきます。今回もそのような機会のひとつとなりました。」と述べた。
「ここは本当に特別な場所なので、世界から人々がここにやってきて、この場所を住処にしているのが好きです。彼らはプライドとともに、ささやかな所有権さえも持っています。彼らはここの出身だと人に思われるでしょうし、歴史についてもよく知っています。」と付け加えた。
彼は、サウジアラビアが世界でも「最大級の」観光スポットになる寸前であると考えている。
「これは、今、人々が目の当たりにしようとしている、始まったばかりの出来事です。長い間をかけて労力が費やされてきたことだとは承知しています。まだまだ伸びしろはありますが、すでにすごいことになっています」と彼は語った。
エンターテインメントの祭典MDLBEASTとアル・ウラー王立委員会の協力のもと、国内外のアーティストによる多様な顔ぶれを揃えることが、このイベントの重要な目標であった。
MDLBEASTの主任クリエイターであるサウジアラビア人DJのアーメド・アラマリー氏は、アラブニュースに対して、この祭典は、地元の観客に応えつつ、国際的アーティストらとの文化交流の機会を創出する機会であったと述べた。
デルーロ氏は、公共投資基金の資金提供によってLIVゴルフツアーで自らが行った演奏に思いを巡らせながら、地域の人材を国際化し、エンターテインメントのために新たな道を作ることに向けられた努力を称賛した。
「これは坩堝になりつつあります。そして、美しいものです…。サウジアラビアは、観光とテクノロジーの面で、限界に挑む挑戦をしようとしていると本当に思います。芸術やエンターテインメントについて考えるとき、サウジアラビアは上位にランクインするようになりました。それは、本当に身を挺してこの世界で大きな飛躍を遂げたためです。」とデルーロ氏は語った。