ディーマ・A・クデイル
ジェッダ:形式美と芝居と武術の融合を追求するサムライアーティスト、島口哲朗氏は木曜日、アラビア・コミコンで「剱伎衆かむゐ」として演舞を行った。
島口氏は、ジェッダ国際展示場で行われているアラビア・コミコンの最終日となる土曜日までパフォーマンスを行う予定だ。
歌舞伎などの演劇活動を長年経験した島口氏は、刀剣パフォーマンス集団「剱伎衆かむゐ」を立ち上げ、率いてきた。
サウジアラビアでの公演は今回が初となる。アラビア・コミコンでの公演は楽しい初体験だった、と島口氏は述べている。
「皆様の情熱に包まれて、ここにいるととても楽しい気分になります。スタッフさんもお客さんもとても優しくて。ここに来たのは初めてですが、来れてよかったと思っています」と彼はアラブ・ニュースに語った。
島口氏の俳優としての功績のひとつに、クエンティン・タランティーノ監督の映画「キル・ビル Vol.1」でクレイジー88″MIKI”役として出演し、振付も担当したことがある。
「キル・ビル」のヒットを受けて、「剱伎衆かむゐ」は世界中で公演を行うようになった。
「異文化交流のようでしたね。世界中の人たちが、映画の『キル・ビル』の一部になりたい、って観に来てくれて、とても素晴らしい体験でした。その異文化交流の一部になれて本当によかったです。パスポートも様々な国のスタンプでいっぱいです」島口氏は言う。
殺陣の振付指導を始める10年前、彼は自分の出身である武術と刀術を使ってオリジナルのジャンルを作り上げた。それが『キル・ビル』の振付を監督することにつながった。
島口氏は埼玉県で生まれ、日本大学芸術学部を卒業した。
「剱伎衆かむゐ」は2005年にアメリカのケネディセンター、2010年にイタリアのペルゴラ劇場とヴェッキオ宮殿、ポーランドのブルーノートなど、ヨーロッパ各地の著名な会場で公演を行った。また、2015年にはロシアのエルミタージュ美術館、2016年にはドバイのアルマーニホテルなどでも公演を行った。
さらに2012年、サムライ道場「剱伎道」を設立し、日本だけでなく、イタリア、ポーランド、アメリカ、リトアニア共和国など海外にも展開している。これは日本国内だけでなく、国外にもサムライ文化を広めたいという島口氏の決意のあらわれだ。
また、2018年10月にイタリア・フィレンツェで開催されたコンソナンス賞を日本人パフォーマーとして初めて受賞している。