この会議は1月30日から2月1日まで行われ、ノーベル賞の平和、経済、文学、物理学、化学、哲学、医学といった部門の受賞者並びに32カ国の政界リーダーが出席して、人類と世界の現状を改善をテーマに話し合い解決策を提示する。
同イベントは、サウジアラビアの文化相かつアル・ウラー王室審議会会長バドル・ビン・アブドラ・ビン・ファルハン・アルサウド皇太子によって主宰された。
何世紀もの間、アル・ウラーはあらゆる宗教と文化を背景に持つ人々が集まって共に考え、話し合い、考えを交換する場所となっていた。
この精神のもとに、ヘグラ会議はインパクトのあるソリューション志向の会議であり、そこでの議論は教育、衛生、農業、経済の将来に関する明確なソリューションの開発についてまとめ上げることを目的としている。
前回の会合の結論と推奨事項には、世界の負債に関する国際会議の必要性、世界規模のエイズ研究への共同出資、中東科学基金(MESF)の創設などが含まれていた。
前回の会議では、テロリズムに対抗する教育の役割、核兵器の拡散防止、貧困、経済上のエンパワメント、文化、世界中の社会に対するグローバリゼーションのインパクトといった、広範にわたる複雑な諸問題が焦点となっている。
今年のテーマは「伝達:伝統の共有」で、アイデアの伝達というものが、文明だけでなく人間性全般にとっていかに根本的な原則であるかを検証する。
2020年ノーベル賞受賞者ヘグラ会議の開催地として、ビジョン2030をふまえ、アル・ウラーは持続可能なモデルと環境保護に役立つ考え方に基づいて新たな産業を開発し、女性と若者をエンパワーして新たなビジネスを生み出していくことを目指している。
アル・ウラー王室審議会のCEO、アムル・アルマダ氏は次のように語る。「我々の傑出した参加者たちが、サウジアラビアで最初に認定されたユネスコ世界遺産の所在地で、大いに触発し合うことを望んでいます。アル・ウラーは太古から諸文明が行き交ってきた地であり、様々なアイデアやイノベーションが何千年もの間ここで論じられてきた場所なの です。」
「この会議のテーマが「伝達」であるように、我々はアル・ウラーの文化的様相を、自然と芸術が融合するようなものへ新たに作り変えていくことに積極的に取り組んでいます。今日、この太古からの土地における近代的な会場で世界最高レベルの有知識者の方々にお集まりいただいています。過去と未来の橋がけとなるような新たな発見、知性ある意見、文化交流をぜひとも期待するところです」とアルマダに氏は続けた。
リチャード・アティヤス&アソシエーツの最高責任者で同会議の主事を務めるリチャード・アティヤス氏が以下のようにコメントしている。「我々の歴史と文化を理解し、同時にそれを新たな世代と共有していくことは人間性の向上に欠かすことができないものです。世界中の政治、経済、文化、衛生、社会の危機的状況によって先行きの不透明なこの時期に、数千年の歴史を持つ土地でこの会議を開催することには、謙遜と人道主義をもって我々のルーツへと立ち返らせてくれることでしょう」
アル・ウラー王室審議会