
ショーン・クロニン
ロンドン: サウジアラビア東部のガス田を開発する1,100億ドルのプロジェクトは、世界市場を大きく変え、王国をガス輸出国にすると、業界アナリストは土曜日にアラブニュースに語った。
世界最大の在来型油田であるガワールの南東に位置するジャフラ油田には、推定200兆立方フィートの湿性ガスがあり、また、1日あたり130,000バレルのエタンと、1日あたり500,000バレルの天然ガス液およびコンデンセートの生産が可能である。
今後22年以上にわたり、ジャフラは年間86億ドルの収入をもたらし、王国のGDPに対し年間200億ドルを寄与するすることが可能となる。
ムハンマド・ビン・サルマン皇太子は、現地で生産されたガスを国内産業向けに優先するように命じたが、アナリストは輸出用の余剰があると考えている。
ジャフラのガス田の開発は、サウジアラビアだけでなく、よりクリーンなエネルギーミックスへの取り組みに効果をもたらすとともに、東地中海での最近の発見は、カイロからアンカラにいたる経済を急速に再構築し、その過程で激しい競争に火をつけることになる。
「サウジアラビアの輸出の開始は、同国の在来型および非在来型のガス資源の規模を考えると、この10年間の後半には世界の液化天然ガス(LNG)バランスに大きな変化をもたらす可能性があります」と、ロンドンのEnergy Aspectsのシニア・グローバルアナリスト、ジェームズ・ワデル氏はアラブニュースに語った。
ガスは現在、輸出製品と国内の発電用の両方になる可能性がある。これは、さらに多くの太陽光発電と風力発電を含むよりクリーンなエネルギーミックスへの必要な足がかりとなる。
「計画は、ガスおよび再生可能エネルギーの発電を通じてサウジアラビアの増大する電力需要に応えようというものですが、同国はまた、今後数年間で生産された余剰なガスを輸出する可能性も極めて高いと言えます」と、GlobalDataの電力アナリストであるソマイェ・ダボディ氏はアラブニュースに語った。
「サウジアラムコはすでに多くのガス処理プロジェクトを完了しており、過去数十年間に国内のガス需要の増加にうまく対応してきました。」
「同社は、数年後には既存のガスプラントの生産能力に1日あたり25億立方フィート以上を追加し、2022年までには国のガス処理能力を1日あたり189億立方フィートにまで増大することになるでしょう。」
王国の生産能力のこの大幅な増大は、世界のガス市場の激変に時を合わせるものである。エジプト、イスラエル、キプロス、トルコ、レバノンなどの新たな参入国は、長い間ヨーロッパに対する主要な供給国であったロシアや、LNGの世界最大の供給国であるカタールの支配を脅かしている。