リヤド:サウジアラビアは石油依存から脱却し経済を多角化するために、高い経済的利益をもたらす作物との相対的なバランスを取るべくコーヒーの生産量を増やしており、2026年までに120万本のコーヒーの木を植える目標を掲げている。サウジ通信が報じた。
サウジが世界のコーヒー消費量上位10ヶ国入りする中、同国政府は様々なイニシアティブを通してこの商品を優先しており、コーヒー産業の成長促進と生産量増加を目指している。
このシフトは、40万本近くのアラビカコーヒーの木から年間800トン以上のコーヒー豆が採れるこの国(主な産地はジーザーン州、アシール州、アル・バーハ州)において、コーヒーの文化的・経済的重要性が急激に高まっていることを浮き彫りにしている。
環境・水資源・農業省は、毎年10月1日に開催される「国際コーヒーの日」を記念して、南部地方におけるコーヒー栽培についての大量の統計を公開した。
現在、この地域には2535以上のコーヒー農園があり、そのうちの500以上はモデル農園である。
南西部地方においてさらに15の州でアラビカコーヒー生産を拡大することの重視は、ビジョン2030の目標に沿ったものであり、コーヒー産業を通した国家経済の支援に対する政府のコミットメントを示すものだ。
この動きは、文化的伝統と経済的力という、この国におけるコーヒーの2つの役割を浮き彫りにしている。
環境・水資源・農業省は、アラビカコーヒー生産の開発、加工、販売を促進するために、「農業農村開発プログラム」による支援など、コーヒー栽培にインセンティブを与えるイニシアティブをいくつか立ち上げている。
同省はさらに、アル・バーハ州のバルジュラシ農業協同組合との間で、サウジ初の「コーヒーシティ」のための15年間の投資契約を締結した。
同組合は8月、「農業開発基金」との間で7200万サウジリヤル(1920万ドル)の契約を正式に結び、最先端技術を通した農業の進歩への道を開いた。
コーヒーは国際農産物市場において最も多く取引されている商品の一つであり、多くの国にとって大きな収入源となっている。
50ヶ国以上の1000万ヘクタール以上の土地で栽培されており、南米、アフリカ、アジアに住む約1億2500万人の生活を支えている。
アラビカ種とロブスタ種は世界で最も広く栽培されており、それぞれ商用総生産量の約65%と35%を占めている。
SPAの報道は、世界のコーヒー消費量が年間5000億杯以上であるという統計を引用して締めくくっている。