
東京電力グループと中部電力が折半出資する発電会社JERA(東京)は16日、2035年度までの経営戦略を発表し、脱炭素化に向けて水素やアンモニアによる火力発電などに累計5兆円程度の投資を行うと発表した。燃焼時に二酸化炭素(CO2)が出ない水素やアンモニアは、石炭などの化石燃料に代わる次世代燃料として期待される。同社はアンモニア換算で700万トン程度の取扱量を目標に掲げた。
投資分野はこのほか、液化天然ガス(LNG)火力発電と再生可能エネルギー発電。LNGは、現在取り扱う約3500万トン以上の量を維持する。他の化石燃料と比べてCO2排出量が少ないため、石炭火力発電に依存するアジア圏でLNG火力の導入拡大を図る。
16日の記者会見で奥田久栄社長は、「多様な選択肢を用意した上で、最適に組み合わせて脱炭素、安定供給、経済性を同時追求していく」と説明した。
時事通信