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中東での存在感を高める中国、パレスチナ当局との「戦略的パートナーシップ」を締結

北京の人民大会堂で行われた歓迎式典に出席した、中国の習近平主席(右)とパレスチナのマフムード・アッバース大統領。(AFP)
北京の人民大会堂で行われた歓迎式典に出席した、中国の習近平主席(右)とパレスチナのマフムード・アッバース大統領。(AFP)
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14 Jun 2023 11:06:08 GMT9
14 Jun 2023 11:06:08 GMT9
  • 中国は中東での影響力を巡って米国と争っている

北京:中国は14日、パレスチナのマフムード・アッバース大統領が北京を訪問中のなか、パレスチナ当局と「戦略的パートナーシップ」を締結したと発表した。

この発表は中東での政治・経済面での影響力獲得を目指す中国にとっての新たな一歩を示すものだ。中国は中東における影響力を巡って米国との争いを繰り広げている。

中国はエネルギー資源と軍事・民間輸出の市場を狙う一方、西洋諸国が主導する民主的世界秩序にロシアと共に挑みつつ、自国の独裁政府を売り込んでいる。

中国はイスラエルおよびパレスチナ政府関係者との会合のために特命大使を任命しているが、同地域での活動は主に建設、製造、その他経済プロジェクトに限定されている。

中国政府は長きにわたってパレスチナ当局との外交関係を保っており、アッバース大統領は北京中心部にある人民大会堂で最大限の軍礼による歓迎を受けた。

「私たちは良き友人でありパートナーです」中国の国家元首であり共産党のトップである習近平主席は、会合の開始時にアッバース大統領に対してそう述べた。「私たちは常々、正当な国家としての権利を取り戻すというパレスチナの人々の大義を断固として支持してきました」

「中国としてはパレスチナ問題に対してできる限り早期に包括的で、公正で、持続的な解決を促せるよう、パレスチナとの協調および協力を強化したいという意思があります」習氏はそう述べた。

習氏は今回の戦略的パートナーシップを「二国間の歴史における重要な節目」だと語ったが、経済面での詳細がすぐに公開されることはなかった。

中国は外交姿勢を支え、政府の「一帯一路構想」に沿う形でインフラ交渉を行う中国の大企業を援助するため、このようなパートナーシップを構築している。一帯一路構想においては、苦難を抱える多くの国が中国の銀行に対して多額の債務を負うという結果を招いている。

また中国は、外交面での存在感拡大とハイテクへのアクセスを得るため、イスラエルとの緊密な関係構築を求めてきた。

中国は先日、イランとサウジアラビアの会談を主催し、結果的に中東においてライバル関係にあった両国間の外交関係は回復し、同地域における中国の地位は高まった。今回のアッバース大統領の訪問は、その会談から間を置かずに実現する形となった。

湾岸アラブ諸国は同地域から米国が徐々に撤退しているという認識を持っているなかで、イランとサウジアラビアの関係回復は中国にとっての外交的勝利と見られている。

AP

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