
総務省が5日発表した5月の家計調査によると、1世帯(2人以上)当たりの消費支出は29万328円で、物価変動の影響を除いた実質で前年同月比1.8%減少した。マイナスは2カ月ぶりで、物価高による食料支出の減少などが響いた。
分類別では、食料が3.1%減と2カ月連続のマイナス。生育不良による価格上昇などで野菜・海藻の支出が減ったほか、調理食品も減少した。また、外食は1.9%減と2022年12月以来、17カ月ぶりのマイナスとなった。コロナ禍明けの需要回復が一巡したとみられる。
このほか、歴史的な円安の影響で海外旅行が控えられ、外国パック旅行費が53.8%の大幅減となった。宿泊料は昨年の政府の観光需要喚起策「全国旅行支援」の反動で20.9%減だった。
一方、自動車等関係費は自動車購入が伸び14.6%増。軽・小型の新車は減少したが、中古車などが増加した。また、交際費のうち贈与金が19.3%増。コロナ禍で簡素化していた結婚式の参列者回復が寄与した可能性があるという。
時事通信